法人のお客様リモートカメラシステム 事例紹介 株式会社TBSスパークル 様

株式会社TBSスパークル 様

株式会社TBSスパークルは、TBSグループの一員として、主にドラマ・バラエティ・ドキュメンタリー・映画・アニメから、報道・情報・スポーツまで手掛ける、日本最大級の映像制作会社です。そのなかで、制作映像部は、テレビ放送のあらゆる番組やインターネット配信番組、イベントでの映像制作、VP制作やCM制作などの、ENGロケ・スタジオ・中継などのカメラマンや照明・音声が在籍している技術部門です。私たちはこれからも、時代を超えて国内外の皆さまに愛される高品質のコンテンツやサービスをお届けすることをめざしております。

株式会社TBSスパークル
クリエイティブテック本部 制作映像部
テクニカルディレクター
本間 明人 様

深刻化するカメラマン不足を補うリモートカメラシステム

TBSスパークルでは、十数年前からインターネットを経由したライブ配信も手掛けていますが、特に昨今のコロナ禍以降、これまでライブ配信をされていなかった企業や学校関係者からの依頼が増加傾向にあります。リモートでの講演会や学園祭、ディナーショーやオーケストラコンサート、スポーツ大会など、幅広いジャンルの大小さまざまなライブ配信業務に携っております。そうした業務では、WEB会議ツールを利用したような、ただ画面が並んでいるだけのシンプルな映像配信ではなく、テレビ番組と同じような工夫を凝らした画面構成や演出を求められることも少なくありません。

さまざまな場面で映像のクオリティー向上が求められる一方、少子化の影響もありカメラマンの人手不足が年々深刻化してきており、業務の効率化が喫緊の課題となっていました。そこで、これまではレンタルのリモートカメラを使用し、ホールなどの天井から吊り下げて真上からの俯瞰映像や、ステージ上のカメラマンが入れない場所を撮っていましたが、使用頻度は年間1、2回にとどまっていました。そんななか、SRG-A40が発売されるという情報を耳にし、このカメラの自動追尾機能なら、今までカメラの台数ごとにカメラマンが1人ずつ操作していたところを、より省人化が図れるのではないかと考え、導入を決断しました。これにより、天井から吊り下げるだけのものから、通常のカメラと同等の役割を果たすものへ、リモートカメラの概念が変わりました。

さまざまな撮影現場に持ち込まれる『SRG-A40』(左)とリモートコントローラー『RM-IP500』(右)

「PTZオートフレーミング機能」でカメラマンの負担を軽減

その性能を初めて体験したとき、「これは使える」と感じました。これまでは、講演会などの撮影において、よく動かれる登壇者の場合、カメラマンは常に集中して被写体の動きに合わせてカメラを動かす必要があり、特に長時間の撮影は非常に大きな負担となっていました。このカメラはAIアナリティクスによる「PTZオートフレーミング機能」で被写体を自動追尾してくれるので、被写体の人物を一度追尾すれば、あとはカメラまかせで撮ってくれるので、カメラマンの負担も減らせます。また、それまで使用していたカメラと比べて、センサーが明るいのに加え、最望遠で全画素超解像ズーム+デジタルズームを入れても解像感が損なわれにくく、映像がきれいだと感じました。高感度ゲインでも、21dBくらいまではそこまで粒子ノイズが目立たず、24dB以上でも十分に実用範囲だと思います。

1人のカメラマンが複数台のカメラを操作できるものは他社の製品にもありましたが、4K高画質でありながらAIアナリティクスを搭載しつつ、コストの面でも抑えられるところが魅力的でした。また、弊社ではリモートカメラ以外のカメラもソニー製を使用することが多く、画質や操作性などカメラ同士の親和性が高いところも、導入の大きな決め手となりました。そのうえ、弊社が導入しているスイッチャーはSDIだけでなくNDIも使用できるので、NDIの信号にも対応しているSRG-A40なら、それぞれのメリットを最大限に生かせるに違いないと考えました。すでに講演会やスポーツ大会、スタジオでの番組制作など、さまざまな撮影現場で活用しています。

公益社団法人日本フェンシング協会「全日本フェンシング選手権大会」(写真左)と流通経済大学オープンキャンパス講演会(写真右)にて活用される様子

高い操作性とセッティングのしやすさで撮影現場の業務効率化に貢献

PTZオートフレーミング機能はまだ使い始めたばかりですが、今後は実際の講演会などで多用していくことになると思います。カメラを操作する人員を配置せず、スイッチャーがカメラの操作も兼ねる体制の検討を進めているところです。この撮影スタイルが軌道に乗れば、将来的な業務の効率化にますます拍車がかかるでしょう。私たち技術スタッフ以外の制作関係者からも、このPTZオートフレーミング機能に「これはすごい」という驚きの声が聞こえてきています。他の部署からも「このカメラを新たな案件に活用できないか」と問い合わせが来るなど、今後さらに活躍の幅が広がっていくと期待しています。

現在は、あまり動きが複雑でない案件での使用が多いのですが、今後は動きの大きいスポーツや演劇、音楽ライブなどにも徐々に活用していけたらと考えています。セッティングの時間も大幅に短縮でき、少人数のオペレーターで複数台のカメラを設置・操作が可能となるので、業務の効率化には最適な機器だと思います。コストパフォーマンスも優れていると思いますので、番組制作や配信の現場でも十分に活用できるカメラだと思います。

「PTZオートフレーミング機能」で少人数での映像制作を実現

システム概要

PTZオートフレーミングカメラ
『SRG-A40』×2台
リモートコントローラー
『RM-IP500』×1台

リモートカメラシステム

リモートカメラシステムは、カメラ操作をリモートコントローラーで行うカメラシステムです。少人数でのオペレーション、カメラ設置が困難な場所、ホールや会議室などを広範囲に撮影する利用ケースに適しています。特にオンライン講義やウェビナー(オンラインセミナー)の重要性が増す中、従来の放送設備、映像制作用途以外にも、教育設備、各種ホール、会議室、Web会議(ビデオ会議)システム、ライブ動画配信や動画コンテンツ制作など、さまざまな用途にご利用いただけます。

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PTZオートフレーミングカメラ
SRG-A40

商品情報

リモートコントローラー
RM-IP500

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