法人のお客様プロフェッショナルモニター 事例紹介 株式会社テレテック 様

株式会社テレテック 様

スペックや画質はもちろん生中継で求められる操作性の高さを決め手にBVM-HX310を選択
株式会社テレテック 様は、改修中の4Kトレーラー中継車 107号車へのVE卓マスターモニターとして31型4K液晶マスターモニターBVM-HX310を新たに導入され、2019年5月より運用を開始されています。
同社 技術本部 技術部 技術課 専門職課長 平井昭弘 様に導入の経緯や目的について伺いました。
平井昭弘 様

本格的な4K制作に対応する2台目の中継車

当社では、大型中継車を4台、小型中継車を1台、報道用SNG車を1台保有し運用をしており、現在、フラッグシップであるトレーラー型中継車「107号車」を多様化する4K中継に対応すべく改修を行っています。107号中継車は、以前からマルチフォーマットスイッチャーMVS-7000Xを搭載し、3G-SDIに対応するシステム構成を採用していたため、4K制作にも簡易で対応していました。しかし、今回はスイッチャーをマルチフォーマットスイッチャーXVS-9000に、カメラをマルチフォーマットポータブルカメラHDC-4300などに入れ換え、HDと変わらない本格的な4K制作ができるようにするための改修・更新を行っています。当社では、やや小ぶりの大型中継車「108号中継車」が既に4K対応となっていますので、2台目の本格的な4K中継車になります。

海外クライアントからのニーズを受け4K化

この107号中継車は、ゴルフ中継など、大型のスポーツ中継におけるセンター中継車の役割をメインにこなしています。今回の改修は、日本で今後、数多くの大規模な国際的スポーツイベントが控える中で、海外のお客様などからの「4K」「HDR」「広大な制作空間」といった、中継車に対するニーズに応えていくためのリニューアルです。
当社では、制作技術部門以外に、中継車のSI(システムインテグレート)部門を持ち、設計からシステムアップまでをワンストップで行っています。自社で用いる中継車だけでなく、社外の放送局様などが使う中継車のSIも行っています。社内にSI部門を持つフットワークの軽さから、中継車は都度新造して更新するのではなく、需要の変化に応じて、頻繁に改修などを行いながら運用しています。同じ中継車を10年間そのまま使うようなことはありません。今回の改修も、その1つになります。

車内で設置・調整中のBVM-HX310

画質に加え生中継での使い勝手でBVM-HX310を選択

今回、VE用マスターモニターの選定にあたっては、ソニーを含め3機種のモニターを実際に比較して検討をしました。今後4K HDR制作においてはHLGでの制作が増加することから、「4K HDR対応」「制限のない1000nitsのハイライト」「100万対1の高いコントラスト」などが選定条件でした。
それらの条件を満たす製品の中からBVM-HX310を選ぶに至った理由は、色再現などはもとより、メニュー操作などの使いやすさ、そして、グレアパネルの採用でした。
比較した3機種のうち他社の2機種はノングレアパネルでしたが、中継車内の監視用としては、よりクリアな発色が得られるグレアパネルが最適でした。ノングレアと違って、透明性がよく非常にきれいに見えます。加えて、生放送などを扱う中継車では、ストレスなく素早く操作できることが重要です。メニューなどに入らず各機能をダイレクトに操作できる使いやすさ、他の中継車のマスターモニターと共通した操作性という観点でBVM-HX310を選びました。
今回の改修では、23.98や29.97などのフレームレートへの対応の都合から、クアッドリンクの3G-SDIでシステムを構成しています。しかし、当社では改修などを行いながら使っていきますので、12G-SDIにも対応していることも、将来性の面で良いと思います。

長寿命・充実した機能を生かして幅広い活用を

BVM-HX310は4K制作におけるマスターモニターとして導入しました。しかし、4K制作はまだ多くなく、改修完了後も当面は9割近くがHD運用になると思います。BVM-HX310は寿命を気にせずに使える液晶パネルであることや、4Kパネルを生かしたHDの4分割表示機能もあります。加えて、車内の設置場所も便利な場所にしましたので、HD制作時にも活用できると思います。
先行して4K化した108号中継車では、すでに4Kで花火大会の中継や、4K HDR(収録)・HD SDR(生放送)のプロレス中継の制作なども行っています。107号中継車が竣工した後は、4KやHDRによる、さらに大きな案件も積極的に獲得していきたいと考えています。
今後、制作を重ねる中で、ノウハウを蓄積しながら、BVM-HX310の3D LUTなど、充実した機能をフルに活用していきたいと思います。

これまでもソニー、これからもソニー

液晶や有機ELの時代を迎えてから、当社の中継車におけるマスターモニターは、17型有機ELマスターモニターBVM-F170に始まり、ソニーが中心となりました。4Kマスターモニターとしても、すでに30型4K有機ELマスターモニターBVM-X300を2台保有し、主に4K制作における108号中継車のマスターモニターとして使っています。また、最近更新を行った中継車のVE卓には全て、17型有機ELマスターモニターBVM-E171を埋め込んでいます。
今まで使ってきて、ソニーのモニターは製品の信頼性が高く、サポートもしっかりしていると感じています。
今後の導入においても、ソニーのモニターをマスターモニターの第一候補として考えていくと思います。

取材日:2019年4月下旬

BVM-HX310商品情報

株式会社テレテック

テレビ番組の中継や、スタジオ制作におけるサービスを中心に提供する制作技術会社として1975年に創業。地上波・BSテレビ放送局を中心に、スポーツやコンサート・ライブ中継、バラエティー番組のスタジオ技術、報道中継、ENG制作、照明技術などさまざまな分野で活躍。
制作技術会社としては特徴的な、システムインテグレーション部門も擁し、中継車の設計や架装から、映像コンテンツを活用するオリジナルシステム開発、Webアプリケーション開発まで幅広く手掛ける。

http://www.teletech.co.jp

最新事例

関連コンテンツ

株式会社 デジタルエッグ 様
朝日放送テレビ株式会社 様
プロフェッショナルモニター サイトマップ