日頃私たちが見ているテレビ番組。
その番組制作に、ソニーの制作システムが関わっています。
今回ご紹介するのは、
放送局の制作環境をDX化するシステムの取り組み。
働きやすい環境をつくり、
クリエイティビティを支える「人」が育つ仕組みで
放送局のサステナビリティを支えていきます。
フレキシブルな働き方を実現。
効率化で、よりクリエイティブに集中できる環境を生み出す。
これまで、放送局の制作に必要なシステムは
大きな機材群として各放送局に設置されているため、
制作は局内でしか行えませんでした。
また、番組ごとにシステムを組み替える際は
物理的な機材の移動や設定が必要となり、
機材のセットアップに多くの時間がかかっていました。
そこでソニーはこの放送システムのDX化を提案。
場所にとらわれない制作環境をつくり出すことで
リモートでも番組制作が可能に。
番組内容に応じたシステムの組み換えの時間と手間を
大幅に縮小できます。
実際にDX化された放送システムを導入した局では
これまで3日間かけていた特番の準備が
3時間に短縮した事例も。
介護や子育てで短時間勤務やリモートワークを希望する方も
番組制作で活躍する機会が生まれ、
さらに、物理的なシステム入れ替えではなく
GUI(グラフィカルユーザインターフェース)操作になったことで
男女問わず働きやすい環境につながっていきます。
効率化によって生み出された時間を
よりよい作品づくりに向けたクリエイティブ作業に充てることも。
また、グループ他局の機材も
リモートでアクセスして活用できるようになるため、
離れた場所にいるスタッフ同士のコラボレーションなどを通じて
より多様な番組を制作できる環境が整います。
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次代の育成につながる
効率化とノウハウの「見える化」
DX化によって生まれるもう一つの変化が、ノウハウの可視化です。
作業の記録がデータに残り、
どこからでもUI上で見られるようになることで、
これまで属人的だった制作技術のノウハウが
局内で蓄積できるのはもちろん、若手も活用しやすくなります。
また、ベテランスタッフが若手の設定をリモートで確認し、
リアルタイムでのフィードバックすることも可能に。
限られた人材を適材適所で効率的に配置することにも、
若手が早くから現場で経験を積む機会にもつながります。
従来はベテランスタッフの横についてその場で学んでいた技術も、
遠隔で教わったり、後から振り返って学び直したりできるようになり、
より効率的なスキルアップにつながっていきます。
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機材の効率化で
環境負荷の軽減にもつながる
放送システムのDX化は、環境負荷の軽減にも貢献します。
例えば、遠隔地の映像を伝える番組中継。
従来は機材の他に、中継拠点となる中継車を配備する必要がありました。
これが、システムのDX化によって、
現場撮影のカメラ・音声機材のみで中継ができるようになり、
車両配備が不要になるため、
消費エネルギーや排出CO2の軽減につながります。
局内の機材をつないでいたケーブルも、
これまでは銅線を使った太いケーブルを何本も束ね、
放送内容ごとにつなぎ変えていました。
デジタル化、IPネットワークを用いたシステムによって
このケーブルが細い光ファイバーケーブルに。
番組ごとの組み替えや移動時の手間・時間が削減されるのはもちろん、
システム更新の際に出るケーブル廃棄量も大幅に削減されるため、
資源の大幅な効率化にもつながります。
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私たちの日々を彩る、テレビ放送。
人々の好みや生活も多様化している昨今、
より多彩で魅力的番組づくりが求められています。
放送局の効率的な制作環境を提供することで
制作者の健やかで持続可能な働き方とスキルアップを実現し、
番組制作がより多彩でクリエイティブなものになるように。
私たちソニーマーケティングは、
システムのDX化を通じて放送局のサステナビリティ推進を支援し、
映像制作のクリエイティビティの向上を支えています。