撮影現場、スタジオ、調整室、編集室など、映像が制作されるとき、
さまざまな場面で活躍するソニーのハードウェアとソフトウェア。
ここで長年培われた技術とノウハウを統合し、制作ワークフローを一新させたのが、クラウド映像制作プラットフォーム「Creators’ Cloud」です。
映像制作の過程や環境を変革させるこのサービスにより、
制作に携わる人たちは労力や負担が軽減され、より高いレベルでの
クリエイティビティを発揮できるようになりました。
また、そうして作られた映像は、
見る人の興味と感動を広げることにもつながります。
映像を作る人たちから見る人たちまで、これまでにない感動を連鎖させ、
次世代に続くようにすることも、私たちソニーの役割です。
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映像の撮影から編集までクラウドによる劇的な進化
撮影している映像データを、現場から持ち帰ることなく順次クラウドへ。
そのデータを制作スタッフが共有することによって、
自由にカメラ切り替えや映像編集ができる。
さらには、AIによる映像解析プログラムが制作をサポートしてくれる。
これらは「Creator’s Cloud」が可能にしたことのひとつです。
機動力の高いカメラからクラウドに直接アップロードしたり、
これまでハードウェアでシステムを組んでいた作業をクラウド上で
行えたりするため、大きな機材や多くのスタッフを必要としません。
それにより取材の効率は高くなり、これまでは撮影が難しかったシーンや
環境の中継や収録もできるようになりました。
さらにこのクラウドデータにアクセスして、クラウド上のエンジンを活用
することで、複数のストリーミング映像を遠隔でスイッチングできたり、
その映像にAIによる映像解析プログラムを活用することで欲しいシーンを
すぐに見つけだしたりすることもできます。
「Creators’ Cloud」は、大人数や長時間の作業が常態だった映像制作の現場を
変えるだけでなく、制約が減ることでクリエイティブの幅が広がり、
これまでになかった新しいカタチの映像が生まれる効果にもつながります。
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作る人たちのクリエイティビティの解放は、
見る人たちの新しい感動を作り出す
2020年11月、NTTぷらら(現NTTドコモ)が卓球「Tリーグ」の
SNS配信をした際、映像・音声のAI解析を複数組み合わせることで、
シーンの選定に膨大な作業時間をかけずにダイジェスト映像を制作する
ことができました。
限られた予算と労力での配信にもかかわらず、さまざまな角度からの映像を
高画質のまま5Gで伝送できたのは、新しい技術によるひとつの成果です。
また、モータースポーツにおいては、レースマシンに「Xperia PRO」を搭載し、
このシステムでのオンボード中継を実行。
スペース効率のよいスマートフォンを活用するという利点を生かした
臨場感あふれる映像は、見る人をさらに興奮させます。
このほかにも、「Creators’ Cloud」のAIエンジンを活用することで、
たとえばスポーツ中継のホームランやファインプレーのリプレイ、
シュートシーンのダイジェストなど、視聴者が求めている貴重な瞬間の映像を
いち早く見てもらうことができるようになりました。
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これまでひとつの映像を見る人に届けるためには、撮影、編集、発信などのあらゆる過程で、
機材の準備や人材の確保といった多大な負担がかかっていました。
「Creators’ Cloud」はその画期的なサービスにより、制作するときの負担を軽減するだけでなく、
クリエイティビティを大きく広げていく可能性を持っています。
そうして生まれた新しいカタチの映像は、一人ひとりがより興奮し、感動し、見続けたくなる喜びを生み出します。
映像を作る人の幸せも見る人の幸せも次世代にまで持続していく、私たちはそんな環境づくりをこれからも続けていきます。