ネットワークカメラ/防犯・監視システム

南東京ハートクリニック 様

医療

クリニックの防犯・安全監視用および重篤患者への治療・看護をネットワークカメラがサポート。

南東京ハートクリニック 様


南東京ハートクリニック様 外観

東京都町田市の南東京ハートクリニック様は、一般病床11床、ICU4床の入院設備を備えた心臓病治療専門クリニックです。クリニックの防犯・安全監視用および重篤患者に対する治療・看護サポートカメラとして、ネットワークカメラSNC-DF70Nを導入されました。多地点モニタリングソフトウェア「RealShot Manager」をインストールした管理用PCをナースセンターに設置し、クリニックと患者の安全を常にモニタリングしています。

防犯用および重篤患者の監視用としてネットワークカメラを導入


院長 医学博士 村上博文先生

2006年4月にオープンした東京都町田市の南東京ハートクリニック様は、"地域住民が心臓病で悩むことのない生活を医療面から手助けする"ことを基本理念とし、狭心症や心筋梗塞の心臓カテーテル検査・ステント留置術および、ペースメーカの植え込み術と管理を中心とした診療を行っています。心臓病治療を専門としたクリニックは、日本では珍しい存在であり、オープン当初から患者のみならず医学・医療界の注目を浴びています。

院長の医学博士 村上博文先生に、システムを導入された背景とソニー商品を選ばれた理由を伺いました。

「クリニックを開設するにあたり、セキュリティ対策の一環として防犯・監視カメラを導入することにしました。防犯・監視カメラというとアナログ監視カメラが浮かぶのですが、アナログ監視カメラは設備が大掛かりですし、工事費も含めると高価になりがちです。さらには、治療や看護のために重篤患者の様子をモニタリングする設備も検討しており、防犯と治療の両方に対応できる監視カメラとして、手軽に低コストで導入できるネットワークカメラを選択しました。
数社の製品を検討した結果、ソニーのネットワークカメラSNC-DF70Nを選択したのですが、その理由はコスト、Day&Night機能、デザインの3点です。特に夜間の病院内や病室を撮影するためには、Day&Night機能は外せない機能でした。実際に映像を確認しましたが、カラーで表示される日中の映像とモノクロ表示される夜間映像のどちらも、高画質で満足できるものでした。また、内装デザインにもこだわって建設していましたので、天井埋め込みが可能で美観を損なわないSNC-DF70Nは最適でした。」(村上院長)

※Day&Night機能 夜間など低照度環境ではIRカットフィルターをはずし、感度を上げる機能。低照度時(NightモードON)ではモノクロ映像になります。

多地点モニタリングソフトウェア「RealShot Manager」で、全カメラ映像の表示と映像記録を実現


1つのモニターに、複数のカメラの映像を同時表示することが可能


RealShot Managerは、分かりやすいGUIで操作が簡単

南東京ハートクリニック様に導入されたSNC-DF70Nは、ビル内の出入口と集中治療室に合計5台設置されました。各カメラの撮影映像は、ネットワークを介してナースステーションにある管理用PCに送られます。管理用PCには多地点モニタリングソフトウェア「RealShot Manager」をインストールし、複数のカメラ映像を同時に画面表示するとともに、約1週間分の映像データをハードディスクに保存するよう設定しています。

「管理用PCには5台すべてのカメラ映像を分割表示させ、医師や看護師などのスタッフがひと目で状況を把握できるようにしています。任意のカメラ映像を拡大表示させることもできるので便利です。特に、重篤患者さんの様子がモニターで確認できるのがありがたいですね。
集中治療室はナースステーションの隣にありますが、スタッフが四六時中病室内に待機しているわけではありません。あまり頻繁に出入すると患者さんも休まりません。しかし、錯覚・妄想などの譫妄現象や転倒事故などが起きる可能性も高く、なるべく患者さんからは目を離したくないのが実情です。その点をSNC-DF70NとRealShot Managerとで補完できるのはありがたいです。心電図モニターと並べて、合わせてチェックしています。患者さんにも安心感を与えますね。」(村上院長)

医療現場が必要とする機能の再考とトータルアドバイスを期待

最後に、ソニーとSNC-DF70N、RealShot Managerへのご要望をお尋ねしました。

「まずは製品ですが、SNC-DF70Nにパン・チルト・ズーム機能がないのは残念です。Day&Night機能とパン・チルト・ズーム機能を兼ねた機種を開発して欲しいと思います。一方、RealShot Managerは多機能すぎます。医療現場に必要なのは、カメラ映像の切り替えと拡大表示、動体検知、映像再生時の検索機能くらいではないでしょうか。もっと機能を絞ってその分コストを安くすれば、導入するクライアント数も増やせます。使用目的によってさまざまな機能が必要なことは理解できますが、医療現場向けに機能を絞った製品もぜひ検討してほしいと思います。あるいは、オプションで機能が選択できるようになるといいかもしれません。システム全体としてはモニターを壁掛けのタッチパネル式にできれば、設置スペースの有効利用ができますね。デスクも不要になりますし、マウスよりも素早い操作ができると思います。
また、ソニーグループには、医療機器に関するトータルアドバイザーとなって欲しいと思っています。医療機器やビルの設備機器には数多くのものがあり、欲しい機能を持った機器の選択や設備構築が難しいようです。当クリニックの開設にあたっては、医療機器販売のコンサルティング業務を行う株式会社ウイン・インターナショナルさんや三友株式会社さんにアドバイスしていただきましたが、ソニーグループにもそのようなソリューションビジネスを展開してくれることを期待しています。」(村上院長)

*現在ではSNC-RZ50N/SNC-RZ25Nなどのパン・チルト・ズーム機能およびDay&Night機能に対応したネットワークカメラと天井埋め込み金具を組み合わせることにより実現可能です。

村上院長は病院スタッフに対し、「我々の仕事は患者さんの疾患をみることであり、レントゲンや心電図をとることが仕事ではない。患者さんがどうして欲しいのか、いま何に困っているか、我々がどうして差し上げればいいのかなどを常に考えなければならない」と指導されているそうです。 ソニーは医療分野においては後発でありまだまだ力不足ですが、村上院長の方針を応援するとともに、今回いただいた貴重なご意見・ご期待に少しでも応えられるよう販売店とも協力して努力していきたいと考えています。


病院内に設置されたネットワークカメラSNC-DF70N(写真・左)/SNC-DF70Nはデザイン性に優れ、天井に埋め込んでも圧迫感がない(写真・右)