ソニー製品情報 | 映像制作機材 | HDCAM-SR

F23は、ソニーのCineAlta（シネアルタ）の頂点に立つ商品であり、これまでのCineAltaカメラとは一線を画すデジタルシネマカメラです。性能・機能はもちろん、デザインや材質、形状などの細部にいたるまで、シネマカメラとしての運用を意識した設計・開発を行いました。CineAltaの経験と実績、培ったノウハウを駆使することで世界のトップクリエーターの要望を形にしたカメラといえます。

●フィルムカメラのオペレーションを意識した設計、デザインを採用
F23の大きな特長の一つは、カメラ本体の形状とデザインにあります。従来のようなENGカムコーダーがベースになったものではなく、徹底してフィルムカメラのオペレーションを意識して設計しています。特にカメラ本体のサイズは撮影現場での運用を考え、できる限りコンパクトなサイズにおさめています。さらに、強度や安定性・信頼性が要求されるカメラマウント部については、使用する素材の検討から始めました。その結果、フィルムカメラにより近いオペレーションが可能なカメラを実現しました。

●SRW-1とのドッカブルシステム
カメラ本体にHDCAM-SRポータブルレコーダーSRW-1をケーブルレスで接続可能なドッカブルシステムを採用。カメラの上部に取り付けたり、後部に取り付けることも可能です。さらにケーブル接続でカメラ本体とSRW-1を分離することができ、コンパクトなカメラ本体だけを使って、より機動性のある撮影も可能です。従来のシネマカメラにはなかったこのような特長は、デジタルシネマカメラF23の大きな魅力です。

●RGB4:4:4撮影に対応

RGB4:4:4撮影対応により、CGとの親和性も高く、多様な合成処理を必要とする映画やCMの撮影で威力を発揮します。

●2/3型プログレッシブ3CCD／14ビットA/Dコンバーター搭載
最新の2/3型プログレッシブ3CCDや14ビットA/Dコンバーターを搭載するなど、最新のデジタル技術を駆使し、より細かな階調を表現できる高画質を実現しました。

●可変速のキャプチャリングが可能
セレクトFPSモードを搭載。撮影コマ数（fps）を1コマ（1fps）単位で可変することができます。YCbCr4:2:2信号では1fpsから60fpsで、RGB4:4:4信号では1fpsから30fpsの範囲で設定できます。
これにより、YCbCr4:2:2で映画の24P素材を撮影する場合、最大2.5倍速（24/60＝1/2.5のスローモーション効果）のハイスピード撮影が可能です。CMや番組の30P素材の撮影では、最大2倍速（30/60＝1/2のスローモーション効果）のハイスピード撮影が可能です。また、その効果を撮影したその場で、すぐに確認できるのもF23ならではの魅力です。

●HD1080各方式に対応
マルチフレーム対応ですので、映画だけではなくCMや番組などのハイエンドコンテンツ制作に活用いただけます。

プログレッシブ方式：	23.98P、24P、25P、29.97P、50P、59.94P、60P
インターレース方式：	50i、59.94i

●CVP File Editorに対応
HDW-F900およびHDW-F900Rで好評のユーザーガンマ設定用アプリケーションであるCVP File Editorに対応します。クリエイター自身で自由にガンマ設定ができ、よりイメージに近い映像世界を表現できます。

●SR Motionに対応
SR Motionにも対応します。スローモーション効果にくわえ、コマ落とし／残像効果／フレーム蓄積などのクイックモーション効果を手軽に撮影可能。しかもその場でレビュー再生してすぐに効果を確認できます。

●シネマ撮影のオペレーションに対応
映画の撮影とニュース取材では、カメラのオペレーションに大きな違いがあります。そのため、振動の多い車載撮影アプリケーションも考慮し、より安定性の高いフィルムカメラ用のブリッジプレートとの互換性がとれるよう設計しています。また、新規設計のレンズマウント部は、高い硬度と熱膨張率の低い素材を採用することにより、熱膨張によるバックフォーカス（レンズの最後部とマウント内部のメカとの距離）のズレを低減、信頼性を高めました。安定したオペレーションに不可欠な細かな部分も一つ一つクリアしました。

●フィルムカメラ用アクセサリーとの高い互換性を確保
世界的に定評のあるドイツ・アーノルド＆リヒター社製フィルムカメラ用アクセサリーとの高い互換性も確保しています。また、DC12Vにくわえ24Vにも対応（24V時はデュアルヴォルテージバッテリーによる）。ズームやアイリスのコントロールなど、給電を必要とするアクセサリーに給電可能です。