商品情報・ストアデジタル一眼カメラ α α Universe

α7 ,Carl Zeiss Planar T*45mmF2

フォトグラファー
西村彩子
SIDE STORY

α Universe editorial team

にしむら・さいこ 98年木村直軌氏に師事。2003年個人事務所SELF:PSY’S設立。雑誌・広告・写真集などでポートレート撮影を中心に活躍。4/1より新宿歌舞伎町で、4/22より地元札幌で個展を開催。
saikonishimura.com

タレント、俳優、ミュージシャンの素の表情をとらえ、魅力的な作品を撮り続けるフォトグラファー西村彩子さん。ポートレート撮影を得意とし、雑誌、写真集などで活躍する彼女が、ソニーαシリーズを語る。

――西村さんが写真家を志したきっかけを教えてください。 大学は4年制の服装科で、将来は一点ものの舞台衣装などを作りたいな、と漠然と考えていました。それで卒業年のファッションショーでは、ショー制作側のトップである演出を担当し深く衣装に向き合ったのですが、私は立体造形に向いていないなぁとつくづく感じたんですね。平面で描くデザインがどうやっても立体に立ちあがらない。一般の人より少し器用にできても、専門の中でこれじゃ埋もれてしまう。はて、どうするかと思った大学4年の終わり、在学中、写真部だった私は「暗室に籠っている時間はすごく好きだし、いっそ写真を仕事にしてみようかなー」っていうかなり行き当たりばったり(笑)で、若さゆえの勢いからスタートしました。

――ソニーのカメラは3年前(2014年1月)からお使いになっているそうですね。 ビジュアルの好き嫌いも選ぶ大きな要素なのですが、α7は見た目がまず気に入りました。実は母が昔使っていたのがミノルタSR-Tスーパー。人生最初の「カメラ」の記憶です。私自身も学生時代はX-700(1981年発売)を愛用していて、子どもの頃から見慣れたフォルムだったので愛着が湧いたのかも。ミノルタ時代からずっとつながっている形ってあるじゃないですか、硬くて四角くて武骨なのにやさしい感じ。女性ってハードオタクではない人が多いので、機械があんまり偉そうだと機械に負けて使わなくなってしまうんですよ。でもα7ならば「私にもシンプルに使えそう!」って思わせてくれる。見た目の自己主張は少ないのに実は性能はすごくいいし、他社カメラにありがちな、オレオレ感というかゴリ押し感がまったくなくて、人の近くに寄っても圧迫感を与えない。何だかソニーって余裕があるんですよね。他社のいろんなレンズが使えるのも余裕の表れ。「余裕」ってイコール「強さ」そして「優しさ」。α7を持つとカメラに護られる感覚に包まれて、私も強く優しくなれるんです。

――ポートレートを中心に活躍されていますが、それはどうしてなのですか? とにかく人が大好きなんです。被写体はタレントだけではなく、一般の人でもすぐに撮りたくなる。観光地で自撮りに手間取っている人を見かけた時など、よかったらお撮りしますよってこちらから声を掛けるほどです。インタビューを受けている今だって、ホントは撮りたくてウズウズしているんです(笑)。カメラマンさんがどう構えているとか、インタビュアーさんがノートから目を上げるときにどんな表情をするとか、とにかく「人」を撮っていたいんです。

普段のグラビア現場はもちろんですが、映画やドラマ、LIVEの現場も大好きです。表舞台って、それを観る「人」創る「人」がいる。現場に行けばたくさんの「創っている人」がいるでしょ。私はなにかを創る人が好きで、そんな働く姿を仕事合間に撮りながら、何度かおじゃまする機会があったら、プリントにしてみなさんにプレゼントします。駆け出しの頃は、それでスタッフさんに名前を覚えて頂くこともありましたね。

プライベートは常にカメラを持ち歩いていて、友人はもちろん、今日呑み屋で会う人、ふらり旅先で会う人、毎日誰かの何気ない日常を撮っています。撮った写真は、許可をとってFacebookにアップしますが、それがけっこう評判がいいんですよ。私が撮った写真を自身のプロフィール写真にしてくれる人も多くて。でもそれは、きれいきれいに撮ったものではなくて、飲み屋で大笑いをしている瞬間だったり、別れ際にじゃあねって手を振っている瞬間だったり。使ってくれる人が増えるのが嬉しくて、実はこっそり数を数えています(笑)。

最近はα7で撮った写真をWi-fiでささっとiPhoneに転送し、付属のフィルターで編集してからAirDrop経由で渡すことも多いですね。旅先でも飲み屋でも盛り上がって、知らない方にもその場で渡せる。ステキなコミュニケーション、とても便利になりました。

α7 ,Carl Zeiss Planar T*45mmF2
α7 ,Carl Zeiss Planar T*45mmF2

――ポートレートを撮るときのコツはなんでしょう? 「この世で一番、この人が最高にステキって思いながら撮ること」ですかね。仕事の時は撮影が終わったら一番ではなくなっちゃうんですけど(笑)。フォトグラファーって撮影中はまるで恋人のように相手のことを見つめて、その見つけたステキなところを撮らせもらえるわけで、私には最高の仕事だなぁって思っています。 普段からも人の表情の動きは気にしています。「あ、こんな時にふわっとした笑い方をするんだな」とか「今緊張してるんだなぁ」とか、その人らしい表情やしぐさに気付くことは他人への興味から生まれてきます。ポジティブな気持ちで接していると本人すら気づいていないステキな表情を見つけられる。ずばり「ポートレートは、やさしく在れ」です。

あと、写真って撮っている自分の顔も写るんですよね。みんなが楽しそうに笑っている集合写真が撮れたときは私も同じように笑っている。被写体と私は同じ空間にいるのだから、ふんわりとやわらかい表情を撮りたいなら私もふわっとする。それを空気感として共有する。

そして写真ってやっぱり撮った人の「目線」なんですよね。だから私、開放が大好きなんです。どこを見つめ、何をステキだと思ったかをはっきり伝えたいからピンポイントに焦点をあて、他はボケていてちょうどいい。オールマニュアルのレンズで開放、って潔いといえば潔いですが。とはいえ短時間での急ぎの撮影などは、ピントを合わせるのに本当は「ヒヤヒヤ」なんですけどね(笑)。

α7R II, SEL2470GM

――今後、α7で何を撮ってみたいですか? 和装好きなので、和の独特の空気感を拾えるレンズで撮ってみたいです。ソニーの新しいレンズの描写はめちゃくちゃきれいですよね。続々と発売される新製品は、使う人のいろんな意見を取り入れた性能を備えていて、そのフィードバックを形にしていく速さはハンパないです。新しく出た85mm<SEL85F18>や100mmのGMレンズ<SEL100F28GM>などの単玉は、すごく使ってみたいですね。

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