商品情報・ストアICレコーダー/集音器 小型・軽量なICレコーダー ソニー「ICD-TX800」実力チェック!
小型・軽量だからさりげなく録音できる!抜群の携帯性と遠隔録音を実現したブロック型ICレコーダー ソニー「ICD-TX800」実力チェック!
小型・軽量だからさりげなく録音できる!抜群の携帯性と遠隔録音を実現したブロック型ICレコーダー ソニー「ICD-TX800」実力チェック!

会議や習いごとなどでの会話・音声を記録できるツールとして、ビジネスだけでなく、プライベートでも活用の幅が広がりつつあるICレコーダー。ところが、改まってカバンからICレコーダーを取り出すのがはばかられたり、取り出したがゆえに、その場に改まった空気が流れてしまったりすることもあるのではないだろうか。そこで注目したいのが、2017年10月にソニーから発売されたICレコーダー「ICD-TX800」だ。新形状のブロック型ボディは驚くほどコンパクトで、リモコンやスマートフォンのアプリを使った遠隔操作にも対応しており、さりげなく録音できるのが特徴だ。本特集では、その実力をチェックするとともに、有効な利用シーンを考察してみた。

さりげなく録音できる
ブロック型ボディを採用

得意先との打ち合わせ時はもちろん、会議や取材などの際の音声録音に欠かせないICレコーダーは、ビジネスマンの必携ツールのひとつと言えるだろう。筆者のような記者や編集者にとっては特に重要なツールで、基本的には常にカバンの中に入っている仕事道具のひとつだ。しかし、カバンからICレコーダーを取り出してみたものの、「ここでの発言は記録に残りますよ」と改まった空気がその場に流れてしまうことがある。ビジネスマンとしてその場の空気を読み、録音をあきらめることもできるが、重要な会話や専門用語が飛び交う難解な会話は、後から確認するためにも、やはりしっかりと録音しておきたいもの。そういった意味でも、ICレコーダーにはできる限り、改まった空気感を出さないでもらいたいのである。そんな筆者が、「お!」と思ったのが、2017年10月にソニーから発売された「ICD-TX800」だ。

ソニー「ICD-TX800」

現場で録音された“生の音声”は、その場の状況を明確に伝えてくれるものだけに、ビジネスやプライベートで音声を録音しておくと後で役立つことは意外と多い。そんな時、さりげなく録音できるのが、小型・軽量のブロック型デザインを採用した「ICD-TX800」だ。本体とリモコンがワンセットになっており、カラーバリエーションにはブラックとホワイトの2色が用意されている

「ICD-TX800」の何が新しいのかと言えば、まず従来のICレコーダーにはないサイズ感だ。本体サイズは約38(幅)×38(高さ)×13.7(奥行)mmで、本体の重さは約22g。超が付くほどの小型・軽量設計のため、携帯しやすいどころか、持ち歩いていることを忘れてしまうほどだ。また、ボディ形状も斬新で、従来のICレコーダーのようなスティック型やペン型ではなく、ブロック型のデザインが採用されている。このほか、本体とは別に遠隔操作用のリモコンが付属するのも本機の特徴だ。

ICレコーダーとは思えないその外観は机の上に置いてもさりげなくて、打ち合わせ時や取材時に、相手に威圧感を与えにくい。しかも本体背面はクリップ状になっているため、あらかじめジャケットの胸元やバッグのポケットなどに取り付けておけば、さりげなく録音することができるのだ。

ソニー「ICD-TX800」
ソニー「ICD-TX800」

本体サイズは約38(幅)×38(高さ)×13.7(奥行)mm、重さは約22g。スティック型やペン型など、ボディのコンパクトさをウリにしたICレコーダーはこれまでにもあったが、ここまで小型・軽量な製品は珍しい。もちろん、ブロック型のボディ形状も新しい提案で、初めて見た人はICレコーダーであることすら気づかないかもしれない

ソニー「ICD-TX800」
ソニー「ICD-TX800」

本体とは別途用意されたリモコンは、サイズが約38(幅)×38(高さ)×10.8(奥行)mm、重さが約12g。本体よりもさらに薄くて軽い

ソニー「ICD-TX800」
ソニー「ICD-TX800」

本体背面はクリップ形状になっており、ジャケットの胸元やバッグ、ノートや手帳など、さまざまな場所に取り付けられる。挟み込む力も適度に強いため、トートバッグのサイドポケットに取り付けたまま持ち運んでも落ちることはなかった

ソニー「ICD-TX800」
ソニー「ICD-TX800」

付属のキャリングケースを使えば、本体、リモコン、専用ヘッドホン接続ケーブルをまとめてスッキリと携帯でき、製品に傷が付く心配も少ない(左写真)。キャリングケース自体もコンパクトなので、常に持ち歩くペンケースなどに入れておいてもよさそうだ(右写真)

付属のキャリングケースを使えば、本体、リモコン、専用ヘッドホン接続ケーブルをまとめてスッキリと携帯でき、製品に傷が付く心配も少ない(上写真)。キャリングケース自体もコンパクトなので、常に持ち歩くペンケースなどに入れておいてもよさそうだ(下写真)

早速その使い勝手を試してみたが、会議中の会話はもちろん、会議後のちょっとした立ち話までスマートに録音できた。もちろん、「ICD-TX800」の活躍の場はビジネスシーンだけにとどまらない。友人と行く旅行の計画の話し合いや、語学学習、講演会といったプライベートでのさまざまな場面でも、周囲に意識させることなく、ごく自然に録音が行えるのだ。このさりげなさ、スマートな感覚は間違いなく、従来のICレコーダーでは得られなかったものだ。

ソニー「ICD-TX800」
ソニー「ICD-TX800」

職場の会議に「ICD-TX800」を持ち込んでみた。コンパクトなスクエアボディは机の上に置いても目立ちにくく、いたって自然な印象。プレゼンで緊張気味の後輩社員にもプレッシャーを与えずに済んだようだ。また、「ホワイト」モデルはワイシャツの胸ポケットにクリップで付けていても違和感がなく、会議後のちょっとした立ち話もさりげなく録音できた。こうした何気ない会話にこそビジネスヒントは隠れているものだが、「ICD-TX800」なら突然の録音チャンスも逃さないというわけだ

ソニー「ICD-TX800」
ソニー「ICD-TX800」

意識せずどこにでも持ち出せるから、プライベートでもさまざまな場面で活用できる。たとえば友人との旅行の話し合いを録音しておけば、備忘録になるのはもちろん、アイデアを整理することで効率的なプランニングも可能になる。このほか、近ごろ話題の英会話カフェでネイティブの発音を録音し、後から聴き返して反復練習に役立てる、といった使い方も可能。使い道は十人十色だ

リモコンや専用アプリで
遠隔操作が可能

これだけボディがコンパクトだと、そのぶん心配になるのが操作性である。小型化によって携帯性が高まった半面、操作性が低下してしまうというのはよくある話だが、「ICD-TX800」の場合はどうだろう?

前章でも触れた通り、「ICD-TX800」は本体での操作に加えて、本体とは別になったリモコンが付属するほか、スマートフォン専用アプリ「REC Remote」(Android4.4以上/iOS10以上対応)を使った遠隔操作が可能となっている。「ICD-TX800」本体とワイヤレスで接続するだけで、リモコンやスマートフォンから録音の開始/停止、録音モードの設定などが行えるようになるため、たとえば会議室の少し離れた場所に本体を置いた場合でも、手元にあるリモコン、もしくはスマートフォンで簡単に操作できるのだ。

このほか、電源オフ状態でも本体の録音ボタンを押すだけで録音が開始できる「ワンプッシュ録音」や、録音開始時間をあらかじめセットできる「録音開始タイマー」など、録音機会を逃さないための機能も数多く搭載されている。遠隔操作にしても、こうした機能にしても、一貫しているのはシンプルな操作でスピーディーに録音が行えること。ICレコーダーを初めて使う人でも迷わず扱えるはずだ。

ソニー「ICD-TX800」

本体の操作ボタンは、ホールド機能を兼ねたスライド式の電源スイッチと録音開始/停止ボタンのみ。ICレコーダーを初めて使う人でも迷わず操作できるうえ、電源オフの状態からでも録音ボタンを押すだけで録音を開始できる「ワンプッシュ録音」機能も備えている。また、とっさの場面や暗い場所でも手探りで操作できるよう、録音ボタンにくぼみが付けられているのも見逃せないポイントだ

ソニー「ICD-TX800」

遠隔操作に対応しているため、少し離れた場所に本体を置く必要がある時でも、手元のリモコンを使って録音の開始/停止、録音モードの設定などの操作が行える。リモコンも本体と同様、録音ボタンにはくぼみが、再生ボタンには小さな突起が設けられており、カバンやポケットにリモコンを入れたままでも手探りで操作可能だ。また、ストラップを取り付けることもできる

ソニー「ICD-TX800」

スマートフォン専用アプリ「REC Remote」(Android4.4以上/iOS10以上対応)を使えば、録音の開始/停止はもちろん、マイク感度の調節や、各種録音モードの設定といった操作をスマートフォンから行える

ソニー「ICD-TX800」
ソニー「ICD-TX800」

会議やセミナーの内容を録音するつもりだったが、事前のあいさつや名刺交換で忙しく、うっかり録音ボタンを押し忘れてしまったという経験はないだろうか? そんな時に便利なのが「録音開始タイマー」で、15秒後から60分後まで録音開始時間を設定できる。うっかりミスを防ぐためにも、あらかじめ開始時間がわかっている場合にはぜひとも活用したい機能だ

「高性能デジタルマイク」搭載で
集音性能も優秀

操作性に加えてもうひとつ、「ICD-TX800」の小型ボディを見て心配だったのが録音品質である。ボディを小型化すればするほど、そこに搭載されるマイクに、つまりは録音性能にシワ寄せが来るのは物理的に避けられないだろうと予想していたのだ。

しかしそこは、音響メーカーであるソニー。「ICD-TX800」にはステレオ録音に対応した「高性能デジタルマイク」が搭載されており、小型化と集音性能をしっかりと両立。低ノイズのクリアな集音が可能なうえ、ボディサイズからは想像できないステレオ感も実現されており、たとえば会議の会話を録音した音声では、おおよその座席配置や距離感が伝わってくる。また録音形式も、一般的な圧縮フォーマットであるMP3(48〜192kbps)に加えて、リニアPCM(44.1KHz/16bit)と呼ばれる高音質の非圧縮フォーマットにも対応。16GBのメモリーを内蔵しているため、MP3(モノラル、48kbs)なら最長約636時間、データ容量が大きいリニアPCM(44.1KHz/16bit)でも、約21時間35分の長時間録音が可能となっている。

また、本体には視認性の高い3行表示の有機ELディスプレイが採用されているほか、録音ファイルに任意の間隔で時刻情報付きのトラックマークを入れ、後から頭出しができる「時刻付トラックマーク」機能を使えば、議事録の書き起こしや、語学学習なども効率的に進められる。さらに、録音環境に合わせて最適なマイク感度に自動設定される「おまかせボイス」をはじめ、「ポケット」「会議」「講演」「ボイスメモ」「インタビュー」の5種類のプリセットからシーンに合わせて選択するだけで、録音モードとマイク感度を最適な状態に調整してくれる「シーンセレクト」も用意されており、特別な知識がなくても、常に適切な設定で録音できるのがありがたい。「ICD-TX800」はコンパクトなボディに、さまざまな利用シーンを想定した便利機能がギュッと凝縮されているのだ。

ソニー「ICD-TX800」

コンパクトだからといってあなどるなかれ。「ICD-TX800」はステレオ録音に対応した「高性能デジタルマイク」を内蔵しており、ノイズが少なく、ステレオ感も十分な高音質録音が可能となっている

録音形式 録音モード 録音時間
リニアPCM 44.1kHz/16bit 約21時間35分
MP3(ステレオ) 192kbps 約159時間
128kbps 約238時間
MP3(モノラル) 48kbps 約636時間

内蔵メモリーは16GB。MP3モノラル(48kbps)なら約636時間、MP3ステレオ(192kbps)なら約238時間、高音質なリニアPCM(44.1KHz/16bit)なら約21時間35分と、長時間録音が可能なので、長期出張の際などでも不安なく携行できる。録音形式ごとにあとどれくらいの時間録音可能かを表示させることもできるので、安心感も高い

ソニー「ICD-TX800」
ソニー「ICD-TX800」

3行表示の有機ELディスプレイは、画素自体が発光するためどの角度から見ても明るく、直射日光下でもクッキリ鮮明に読み取ることができる。イラストを効果的に用いたり、録音中を示す「REC」の文字を大きく表示したりと、情報に強弱が付けられているのも、わかりやすかった

ソニー「ICD-TX800」

録音ファイルに任意の間隔で時刻情報付きのトラックマークを入れることで、聴き返す際の頭出しがラクに行える「時刻付トラックマーク」機能を装備。聴きたいポイントをスピーディーに探し出せるので、長時間の会議の議事録を起こす際にも重宝する

ソニー「ICD-TX800」

本体にはリチウムイオンバッテリーが内蔵されている。バッテリー持続時間は、マイク録音時(MP3 48kbps)で最長約15時間と十分。しかも、わずか約3分の充電で約1時間録音できる急速充電にも対応しているため、急な会議や打ち合わせでも、資料を準備している間にある程度は充電できてしまう。なお、リモコンのバッテリーはボタン型リチウム電池を交換して使う形となる

ソニー「ICD-TX800」 ソニー「ICD-TX800」

録音モードとマイク感度などをシーンに合わせて最適調整できる「シーンセレクト」。衣服の擦れ音などを低減してくれる「ポケット」のほか、「会議」「講演」「ボイスメモ」「インタビュー」の5種類がプリセットとして用意されている

まとめ

驚くほど小型・軽量なブロック型のボディ、そしてリモコンやアプリを使った遠隔操作と、ICレコーダーの常識を打ち破るさまざまな新提案が盛り込まれた「ICD-TX800」。実際に使ってみてわかったのは、小型・軽量だからどこにでも持ち込みやすく、さりげなく録音できるから、ちゅうちょすることなく録音できるようになり、結果、録音機会を逃がす場面が減った、ということだ。会議後のちょっとした立ち話にしても、友人との旅行の打ち合わせにしても、従来のICレコーダーだったら「録音しよう」とさえ思わなかったかもしれない。

また、録音時間やバッテリー駆動時間、操作性や録音機能など、ICレコーダーの基本性能についても満足できるレベルをきっちりと満たしているのはレビューの通りである。いつでも、どこでも、気軽に持ち運んでさりげなく録音できる「ICD-TX800」は、ビジネスシーンからプライベートシーンまで、幅広く活躍してくれる「小さいけれど頼もしい」1台になるだろう。

製品紹介

ICD-TX800 ブラック ICD-TX800 ホワイト

ステレオICレコーダー
ICD-TX800

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