雨の日は外に出るのが億劫に感じてしまうかもしれませんが、雨だからこそ撮れる写真がたくさんあります。
このページでは雨の日のおすすめ撮影方法や、梅雨の時期に特に気を付けたい湿気対策などをご紹介します。
以下のものを事前に準備しておくと便利です。
花や葉っぱなどに付いた水滴をよく見ると、小さな水滴の中に風景が映り込んでいたりと肉眼ではわからない世界が見えてきます。この場合は小さな被写体を大きく写せる マクロレンズがおすすめです。
マクロレンズは開放F値の明るいものが多いので、日の明るさに頼れない雨の日の撮影では大活躍します。
雨の中を歩いていると水たまりをたくさん見かけるはずです。
反射
雨上がりのときなど水たまりの水面が揺れない場合は、水面に移り込むもうひとつの景色を切り取ってみましょう。
見る位置や角度によって映り込むものは変わってきます。立ったまま撮影するだけでなくしゃがんで地面に近い位置でカメラを構え、広く街並みを入れてみるなど工夫してみると作品の幅が広がります。
波紋
撮影時に雨が降っていて水たまりの水面が揺れる場合は、雨が水面に落ちた時にできる波紋をねらってみましょう。
水面の揺れの動きは早いので、Sモード(シャッター速度優先モード)で波紋がはっきり写る速度に設定して撮影するのがおすすめです。
応用になりますが雨にフラッシュを当てると幻想的な写真が撮れます。
光のあたった雨が被写体を際立たせてくれるので、ポートレート撮影などにおすすめです。
カメラとフラッシュの位置
フラッシュの設置場所や撮影の設定は、使用機材や雨の降り具合によって調整していきます。
フラッシュが被写体で隠れる位置で撮影することがポイントです。逆光で撮ることで被写体のシルエットが浮かび、雨にも光を当てることができます。
最初は被写体の背後2mくらいにフラッシュを設置して、撮影しながら好みの写り方を確認していきます。
夜の撮影や暗い場所での撮影の場合、2灯使うと被写体への光量のバランスもとれます。
この場合は図のように被写体の前方の斜め45度くらいの位置にワイヤレスフラッシュをセットしましょう。
ご注意
フラッシュは濡れないようビニール等で完全に覆いましょう。
フラッシュは濡れた状態で触ると感電の危険があります。操作時や取り出す際に素手で触らないようにするなど、注意して取り扱ってください。
カメラの設定とレンズの使い分け
撮影の設定は環境光の有無や機材によって異なります。
‐ シャッタースピード
フラッシュを使うことでシャッタースピードをより速く設定することができます。
撮影しながら確認していき、雨粒が止まって見える速度に調整しましょう。
‐ 絞り(F値)
F値を下げると、雨粒をぼかしてやわらかい表現ができます。
F値を上げると、全体的にピントが合うので雨の景色をくっきりと表現できます。
‐ ISO感度
可能なかぎり低く設定することをおすすめしますが、フラッシュを使っていても明るさが足りない場合はISO1600までを目安に少しずつ上げながら明るさのバランスを調整してください。
使用するレンズによっても印象は変わります。
望遠レンズでは雨粒を大きく見せることができ、圧縮効果もあるので雨が多く降っている印象になります。
広角レンズでは雨粒が小さな光になり被写体がより引き立ちます。
撮りたいイメージにあわせて設定を調整してください。
フラッシュの使いかた、オフカメラフラッシュ(カメラに直接装着せずに、離れた場所に設置して発光させる方法)については以下のページをご確認ください。
フラッシュ撮影の基礎知識夜など暗い場所でのポートレート撮影ではフラッシュや周りの環境光を利用しましょう。
以下のページでは夜の人物撮影方法を紹介しています。
雨の日の撮影後は、カメラやレンズに水が付着している可能性が高いです。湿気が多い状態で放置してしまうとカビが生える原因となりますので、普段以上に注意してお手入れをしてください。
水滴がついた場合、カメラボディとレンズの外側は乾いたタオルで拭きましょう。レンズのガラス面はレンズ専用のクリーニングシートを使って拭きます。
水滴をしっかりふき取った後は湿気のないところで十分に乾燥させましょう。ストラップが濡れていた場合は外してよく乾かしてください。
乾燥後は日頃のお手入れ方法と同じくブラシやブロアーでホコリを取り除きます。
日頃のお手入れ方法については以下のページもあわせてご確認ください。
お手入れが済んだら、機材は防湿庫・ドライボックスで保管しましょう。
保管方法については以下のページもあわせてご確認ください。