【特別企画】FX3×ジンバルの映像表現の真価
手持ち撮影+ジンバル撮影における映像の抑揚の付け方や効果的なジンバルワークを映像クリエイター 石田裕一氏が徹底解説
(2022/3/8LIVE配信)

ソニーストア銀座動画配信スタジオより、スタイリストの長村挨拶。
本日は特別企画FX3×ジンバルの映像表現の進化と題して、映像クリエイターの石田裕一氏をお招きし、FX3が得意とする手持ち撮影に加えジンバルワークによる映像の抑揚の付け方、FX3とジンバルの組み合わせだからこそ実現できる表現について語っていただく。
LIVE配信中、チャット欄での質問も受け付ける。

ゲストの映像クリエイター石田裕一氏、挨拶。
日本国内から海外まで幅広く活躍されている石田氏に、Cinema LineカメラFX3についてジンバルとの組み合わせで広がる映像表現の魅力を伺っていく。
石田氏が撮影したダイジェスト動画を紹介。
続いて、石田氏のプロフィール紹介。
感情的で物語性のある動画を得意とする映像クリエイター。
都内の大学卒業後、青年海外協力隊で西アフリカのガーナへ。日本へ帰国し国内の商社で数年勤務。その後イギリスのイーストアングリア大学院で修士号を取得。そしてアジアで一番新しい独立国東ティモールの国連機関で8年勤務し、広報・映像制作に携わった。
映像は2012年頃から独学で学び、国連機関・政府・企業・NGO・国際会議用など日本国内から海外まで幅広く映像を制作されている。2022年より本格的に日本で活動を開始し、全国各地で撮影しながら海外案件もこなしている。自身のYouTubeでは動画制作について発信中。大分生まれの神奈川育ち。旅した国は約60ヵ国、住んだ国は6ヵ国になる。

長村より、海外でも幅広く活躍されているが、以前より海外に興味はあったのかの質問。

石田氏回答:大学の頃、長期の休日を利用し、よく海外にバックパッカーとして旅行していた。主にアジア中心に訪れており、人々との触れ合いや文化に触れる中で海外で働きたいという想いから、海外青年協力隊へ応募し、そこから海外での仕事が増えて今に至る。

石田氏に、映像を始めたきっかけを伺う。

旅をしながら写真を趣味で撮影しており楽しんでいたが、一眼レフに動画機能が付き始めた頃、東ティモールの国際機関に勤務し始めた頃で、ちょうど動画を撮り始めた。国際機関の中では動画制作ができる職員がいなかった為、動画制作を極めようと思い、そこからハマっていったとのこと。

石田氏は、映像を独学で学ばれたとのことで、どのように学ばれたかを伺う。

基本的には好きな映像をたくさん見ること、と話す石田氏。
動画はそこに全ての答えが載っているので、色の付け方や音の入れ方、トランジション、構成の仕方を紐解くように好きな映画は何百回と見ており、また、どの動画がきれいに見える、かっこよく見えるかなど、数多くの作品を見て学んだとのこと。

ここで、石田氏の代表作「Life with coffee,Timor-Lest」の動画を紹介。

アジアで一番新しい独立国と言われている東ティモールで撮影した動画。コーヒー1杯を巡るストーリーをフォーカスして構成されている。コーヒーを提供するカフェと、コーヒーを生産している生産者たちの様子をクロスカッティングという手法を用いて、コーヒーがどんな思いでどのような工程を経て作られているかということを表現している。星が降る山で育ったコーヒーというフレーズが似合うようなとても自然豊かな場所。普段コーヒーを購入する時にはなかなかわからない裏側のストーリーや携わる人々の思いを、動画を通して伝えられるということが、動画が出せる大きな武器だと語る石田氏。
この映像は山の中を歩き回れるように、本日のテーマであるジンバルを使用している。
それぞれのカットのつながりが滑らかになるように構成されている。ジンバル1台で表現の幅は広がると話す。

本日は下記3つのテーマに関して伺っていく。

① ジンバルを使った映像表現
② ジンバルとソニーカメラの相性
③ ジンバル撮影でのFX3の利点
まずは、「① ジンバルを使った映像表現」から伺っていく。
石田氏にとって、ジンバルはキーになる表現をしてくれる機材とのこと。具体的には、ジンバルは動画撮影時にでやすい手ブレを補正し、スムーズな映像にする機材。一見ブレを補正する機材という印象があるが、実はいろいろな表現ができるので、そこが分かるととても楽しい機材になると語る。

具体的に、ジンバルを使用した映像表現について、用意された映像を見ながら石田氏が解説していく。

まずRevealショットについて。通路を歩いている目線の映像に突然被写体が現れる動画が流れる。これは驚きを与えてくれる効果があり、動画の中にインパクトを出すことができる。
次に、フォロ―ショット(追い撮り)と呼ばれる、被写体の前や後ろからついてくショットや、オービートショットという被写体のまわりをぐるぐると回るショットがある。オービットショットは、レンズの焦点距離を変えていると背景の動くスピードが変わるので、面白い表現になる。
続いて、スライダーショットとは、横にカメラが移動するショットであり、時間の経過を表す際や場所移動のつなげ役として使える表現。
次にクレーンショットとは、ジンバルを高い位置から低い位置まで下げて表現するショット。これによって躍動感や空間の広さを表すことができる。
また、ドローンショットと呼ばれる、一脚の上にジンバルを取り付けて少し高い位置から撮影するショットは、少し違った雰囲気のカットを動画の中に表現することが可能になる。
ジンバルを活用した石田氏の代表作品「andong」を紹介。韓国の安東(アンドン)という世界遺産になっている歴史ある建物が並ぶ場所で女性が巡る様子をVlogのようなイメージで撮影。意識した点として、Vlogは単調になりやすいため、映像の中に変化をたくさん入れたとのこと。朝の霧がかった雰囲気から夜の神秘的な雰囲気まで違った雰囲気の映像を入れ、より視聴者を惹きつける工夫をされている。
映像の中には観光客や車等映っていないが、なるべく人が映らないように混み合う時間帯を避けて撮影。また、人工物が映っているシーンはなるべくカットし、伝統的な雰囲気の世界観を表現しているとのこと。

続いて、「② ジンバルとソニーカメラの相性」について伺っていく。

石田氏は今回FX3を使用して撮影されているが、それ以外にはα6500、α6600、α7 III、α7S IIIを使用してきた。
ジンバル撮影でソニーのカメラを使い続けている理由としては、「AFが超優秀」「手ブレ補正の塩梅が良い」「小型、軽量」という点が、ワンオペで撮影する際に重要な要素となっていると話す。
このソニーのカメラとジンバルを組み合わせた時の利点を伺う。
ジンバルを使用して撮影する際は様々な動きが入ってくるが、その際にフォーカスが効き続けてくれると、自身はカメラワークに集中でき、よりクリエイティブな表現が広がるとのこと。

次に、ジンバルと組み合わせる時のレンズのこだわりについて伺う。

石田氏がレンズ選びに意識している点は下記の3点。
① 純正レンズ
理由としては、フォーカスが優秀という点や、ソニー製のレンズは軽いものが多いため使用していると話す。
② 軽量(600g以下)のレンズ
③ OSS(手振れ補正)がついている
ここからは、おすすめのレンズの実機を見せながら紹介していいただく。
1つ目が、SEL1635Z。
手振れ補正が効いており、広角16mmで風景や街並みの撮影、35mmで使用するとポートレートのような撮影が可能になる。 映像の中に変化ができ、リズムのある撮影ができる。
2つ目に、SEL24F14GM。テーブルにあるカメラを手に取り、小型で軽い利点を説明。
ジンバルでこのレンズを使用すると、フォーカスしている被写体以外はきれいにぼけるため、撮影が楽しくなると話す。夜間によく使用されるとのこと。
3つ目は、SEL55F18Z。石田氏がレンズを手持ちでカメラに見せながら解説。
このレンズも大変小型なので、ジンバルに乗せて手が疲れないため、すごく撮影しやすいと話す。24mmと比べると画角が狭くなるが、被写体が浮き立つような撮影ができる。人物を中心に撮影する際や、シネマティックな雰囲気にしたい場合によく使用するレンズとのこと。
また、SEL1224GMの連続だと、12mmの超広角が出すジンバルワークがすごく面白い表現になる。SEL35F18Fも使用したが、小型のわりに描写力も高くぼけが出て良いとおすすめする石田氏。

ここからは視聴者からのコメントを紹介、質問に答えていく。

視聴者の質問①:リファレンスされている映画監督やクリエイターの方はいるか。

石田氏回答:あえて2人に絞ると、1人目はMatty Brown氏。映像クリエイター向けの動画配信サービス「vimeo」で staff pickと呼ばれる賞を一番獲得している方で、抽象的な表現の作品に惹きつけられ、よく研究して観ている。
2人目は、「watch tower of turkey」という動画を制作されたLeonardo Dalessandri氏。
この方の作品は、言葉にはできない驚きの感覚を与えてくれる。
そのような観た後に余韻を残してくれる作品づくりをされている監督やクリエイターがすごく好きである。

視聴者の質問②:普段の収録はどのようなフォーマットでされているか。S-LogやRAWは使用されるか。

石田氏回答:最近はS-Cinetoneをよく使用する。カラー補正を省いてグレーディングに集中できる点が楽であり、肌色がきれいに映るので使いやすいと感じている。
約8〜9割はS-Cinetoneで撮影し、残りの1割程はS-Logで撮影している。

視聴者の質問③:最近使用されているジンバルはDJI-RS2 であるか?他にもおすすめはあるか。

石田氏回答:ジンバルはすごく単純な機材だと思っており、究極は安定しているジンバルであればどれでもいいと考えている。機材によって差が出るというよりは、撮り方や練習量である。
撮影をしながら難しい表現やアングルにチャレンジしていき、体をうまく使うというスポーツ的な要素があるので、そこが重要だと思う。

視聴者の質問④:ジンバルの動きがすごく滑らかで感動している。何かおすすめの練習方法はあるか。

石田氏回答:例えば公園はいろいろな遊具等があるので題材が豊富。ジャングルジムの中にジンバルを入れてみて、そこから引いて撮ってみると、とても躍動感のある映像になる。
また、木が生い茂っている場所で高めにジンバルをセットして撮ってみたり、ローアングルで撮ってみたりといろいろなことができるので、日々素振り感覚で公園に行って練習をすることが重要。

視聴者の質問⑤:ジンバルを使う時に使用しているレンズは何か。

石田氏回答:一番よく使うレンズは、SEL1635Z。16mmの超広角だと景色が流れるように動くのでそういった部分は面白い。より広角であればある程流れが早くなる。
また、35mmで撮影するとF4があるので少し周りがぼけてくれる。
スピード感のある撮影からシネマティックな撮影までこなせるためすごく万能だと思っている。

視聴者の質問⑥:撮影時に手ブレ補正をどうするか。

石田氏回答:これはよく受ける質問。ジンバルを使用していても手ブレ補正はカメラ内でONにしておくのが良い。特にソニーのカメラのスタンダード手ブレ補正だといい塩梅で揺れを吸収してくれる。中にはジンバルを使用する際は手ブレ補正は入れない方が良いとの意見もあるが、そうすると微妙な揺れが残ったりするため、そういう時に手ブレ補正をカメラ内でONにして撮影、更に必要があれば編集時にも補正をかけたりすることがある。

視聴者の質問⑦:ライティングは屋内・屋外とそれぞれどのように組まれているか。

石田氏回答:基本的にワンマンで撮影しているので、特に野外の場合だとジンバルを付けて動き回って撮影しているので、物理的にライティングをセットすることは難しい。また、オービットショットなどを行うとすぐに映り込んでしまうため、野外ではライティングは組まない。
気にしている点としては、なるべく夕方や朝の光のきれいな時間帯に撮影すること。それだけでドラマチックになる。いい光で撮影するということは大切。

ここで一旦視聴者からの質問への回答は終了。

ここからは、石田氏に「ジンバル撮影でのFX3の利点」について伺っていく。
まず、本日の配信イベントのために石田氏が撮り下ろした作品を見ていく。
弓道の全日本で優勝された方が、身支度をして矢を射るまでの様子を様々な視点のカットで表現されている映像。
弓道は、止まった瞬間の静の動きを大切にされているが、動画で静だけを映してしまうと退屈な動きになってしまう。構えてから矢を射るまでが約30秒程あり時間がかかってしまうので、止まった動きをいかに一番面白く見せるかということを考え、その前に例えばジンバルを使用したりマクロレンズを使用したりなどいろいろな動きを出してその後に止めるというメリハリのある構成を意識した。
作品を見て、静の動きがすごく伝わってくる、瞳AFがしっかり効いていると長村の感想。
この作品もFX3とジンバルを使用し撮影されている。

石田氏に、ジンバル撮影においてのFX3を使用する利点を伺っていく。

まずは「進化したAF」について。
A Fが本当に素晴らしく、瞳に食いついてくれる瞳AFがあり、さらに自分がフォーカスしたいところに合わせてトラッキングしてくれるフォーカスもある。例えば、被写体とカメラの間に障害物が入ったとしても粘って被写体にきちんとついてフォーカスしてくれる。AFがどこまで粘ってくれるか、移り変わりの速度はどのくらいかというところまで細かく設定できるという点はすごく使いやすいと話す。

次の利点としては、手ブレ補正に選択肢があるということ。

先ほどの説明のとおり、石田氏はジンバル撮影の際はスタンダードの手ブレ補正を使用されているが、手持ちでの撮影の際はアクティブモードを使用されている。
アクティブモードにするとより手ブレ補正が効いてくるが、それでも良いブレ感は残してくれるのでよく使用しているという。また、FX3だと、ソニーが出しているソフト「Catalyst Browse」の中でさらに手ブレ補正をかけられる。ジャイロデータを元に手ブレの補正をかけてくれるため、編集の段階でさらに手ブレを消せるというのはすごく大きなメリットであるとのこと。

続いて、操作性について伺う。

FX3は動画にフォーカスして作られているので、使い勝手が良いと、実機を手持ちしながら話す石田氏。
例えばジンバルに乗せて撮影する際は、カメラの前にボタンがありそこで録画できたり、良いところに絞りやISO感度を割り当てられON/OFFができるフレキシブル露出や、録画されているかされていないかが一目でわかるタリーランプ、カスタムボタンにフレームレートを割り入れられるなど、とても動画の撮影がしやすい機能であると語る。
また、シネマカメラであるにもかかわらず、小型軽量なのでクリエイティブなショットが可能になる。手持ちで撮影している際にも、片手でいろいろな角度に動かして撮影ができるとのことで、石田氏がカメラの前で実機を持ちながら実践する。
例えば120フレーム4Kで撮影すると、一瞬のいい部分だけを切り取ったりすることもできる。そうすると思いもよらぬアングルで撮影でき、且つAFがそのままついてきてくれるということが可能になる。それはやはり小型軽量のカメラが成せる表現であると話す。

4K 120fpsでよく撮影されるか質問をする長村。

通常は24フレームで撮影しているが、ここぞという時にスローモーションにしたい場面など、モノを止めたい時に4K 120fpsに切り替えて撮影すると答える石田氏。4Kでも瞳にフォーカスが合うというのは凄さを感じるとのこと。

続いてのFX3の利点として、バリアングルやトップハンドルについて伺う。

クリエイターの中ではバリアングルが好きではないという方もいるが、石田氏は好きだという。上から撮る際はバリアングルを下に向けたり、ローアングルで撮る際もバリアングルを上に向けたり撮影しやすいとのこと。また、ジンバルで撮影する際に後ろ向きで歩かないといけない危ない状況の場合は、自分が反対に前を向いてカメラは後ろを向け、バリアングルで横向きに確認しながら撮影できると、実機を使用して実践しながら説明。歩き方も撮影も安定し、安全。そこがバリアングルの出せる利点だと思うとのこと。

トップハンドルについては、初めてFX3で使用してみたという石田氏。意外と持ちやすいとの感想。
αシリーズだとカメラを包むように持っていたが、そうすると脇がしまっていないからか自然とブレやすいと感じると実機を持ちながら説明。
トップハンドルだとハンドルに指をかけられ安定感が上がるとのこと。また、取り外しも簡単なので使いやすい。

これまでは石田氏にジンバル撮影におけるFX3の魅了を語っていただいたが、FX3とジンバルの組み合わせだからこそ実現できる表現について伺う。
FX3の優秀なAFや120fpsまで撮れる機能を使用して、難しいカメラワークに挑戦できるとのこと。ただ歩いて撮影する固定したショットはどのカメラでも撮影できるが、大きくカメラを動かすようなショットであってもピントがズレずに撮影できるので、クリエイティブな表現が可能になると話す。

ここからは、再度視聴者の質問に答えていく。

視聴者の質問⑧:FX3とα7S IIIの機能がほぼ同じに見えるが、使用してみての違いはどうか。

石田氏回答:α7S IIIだと写真を撮影する方のことも考えられているカメラだが、FX3は動画にフォーカスしたカメラだと感じる。ボタンの割り当て具合やデザインが動画向きであり、使い勝手の良さがある。フレームレートのカスタムボタンについてもすごく変える機能であるので、それが割り当てられるというのはよく考えられていると思う。

視聴者の質問⑨:4Kはどのようなファイル形式で撮影されているか。

石田氏回答:あまり覚えていないが、3つ程選択肢があり、一番初めに出てくる形式で撮影している。

視聴者の質問⑩:ジンバルを使用している時はAF100%かどうか。

石田氏回答:状況によってMFとAFを切り替えている。例えば、今持ってきているソニーのシューティンググリップを見てみると(実機を手に持って説明)、このボタンにMFとAFの切り替えを割り当てて使用している。MFが良い時は、被写体とカメラの間に障害物が入ってくる時で、
逆にそういう場所を撮っていくと雰囲気として奥行きが出るのでシネマティックになる。
しかし、障害物にフォーカスが合いやすくなりピントが外れてしまう。そういう時にはMFにして奥の被写体にフォーカスを合わせ続け、その後に動きたい時にAFが良かったりするので、このシューティンググリップで切り替えてAFを使用したりという撮影を行っている。

視聴者の質問⑪:α7S IIIとFX3どちらか一方に絞るとしたらどちらを選択されるか。

石田氏回答:今まではα7S IIIを使用していたので愛着はあるが、FX3は動画機としてはとても良いので、心が揺れ動いている。

視聴者の質問⑫:(紹介された石田氏の弓道の作品に関して)弓道の矢がささるシーンはCG?

石田氏回答:弓道の矢がささるシーンは、ジンバルにカメラを乗せて、ジンバルの上に矢を置き、的まで歩くという原始的な方法で撮影しており、その映像を早送りしている。そのような方法でも、画的にはとてもドラマチックな迫力が出る。ジンバルは本当にいろいろな面白い使い方ができると思う。

視聴者の質問⑬:カメラの買い替えの時のカメラ選びの基準は何かあるか。

石田氏回答:カメラの買い替えのタイミングは難しいと思うが、良くおすすめするのは、今持っているカメラをまず使い倒すこと。いろいろな新しい商品が出てくると新しい表現ができそうだが、5年前10年前の作品でも良い作品はたくさんあるので、自分のスキルがワンランク上がった時、次の新しい機種新しい機能を使いこなせる、練習してみたいと思った時が買い替えのタイミングかと思う。

視聴者の質問⑭:(紹介された石田氏の弓道の作品に関して)弓道の撮影の際、動作の流れを随時ストップしてもらいながらの撮影だったのか、それとも段取り無しの追い撮りだったのか。

石田氏回答:この時は動作の流れを3回撮影させてもらった。弓道の場合だと、弓を引いた状態ではストップはできない。そのため、一連の流れをそのままやってもらって撮影していた。
1回目はSEL1224GMの超広角で撮影。2本目は35mm、3本目は50mmマクロレンズというように使い分けている。

視聴者の質問⑮:ローショットの時は外付けのモニターで映像の確認はしているか。

石田氏回答:自分はなるべくカメラにアクセサリーをつけないようにしている。ジンバルに付けた時に干渉したり、ジンバルと手持ちを良く切り替えるのでモニターなどがあると邪魔になってしまう。このバリアングルはどこにカメラを持ってきても動かすだけで確認できるので、外付けモニターは使用していない。

視聴者の質問⑯:SEL35F14GMの使い心地はどうか。

石田氏回答:SEL35F14GMは触ったことがないので、今欲しいと思っているレンズのひとつ。
SEL1224GMの軽さと表現が自分的にはすごく良いと思っていて使用しているが、35mmはシネマティックで万能な画角なので、欲しいレンズ。

視聴者の質問⑰:SEL55F18ZのAFの駆動は問題ないか。

石田氏回答:気になったことはない。結構早いと思うが、55mmのような標準域のレンズは寄れないレンズが多いので、55mmも最短撮影距離50cmで寄れないが、基本的にはピントは合ってくれる。

視聴者の質問⑱:写真を撮影する際は、ファインとエクストラファインのどちらを使われるか。
また、おすすめのSDカードはあるか。


石田氏回答:写真を撮影する際の回答としては、自分の基本的な考え方として、カメラが持っている最大限でいつも撮影するようにしているので、例えばファインとエクストラファインであれば必ずエキストラファインで撮影する。後から画像を小さくすることはできても大きくすることはできない。動画で撮影する時も同様に、フルHDのサイズで撮影するか4Kで撮影するかとなると、メモリーカードをたくさん使用しても4Kの方が良い。メモリーカードは購入すれば済む問題だが、撮り損ねたものはその後どうしようもできない。そのため、カメラの最大限のポテンシャルを引き出すことは重要だと思う。

視聴者の質問⑲:石田さんはワンオペが基本スタイルとのことだが、チーム編成で取り組む案件もあるか。

石田氏回答:今のところチーム編成案件はないが、動画撮影のクライアントワークを行う時はプロジェクト型だと思うので、自分一人が入って良いものが撮れるというものではなく、クライアントも含めたチームで作っていくもの。そのため、1人で撮影に行ってもいろいろな方が手伝ってくれるので、今のところはワンオペでやれている。

視聴者の質問⑳:S-CinetoneとHLGはどのような時に使い分けるか?

石田氏回答:α7 IIIで撮影していた時はHLGでよく撮っていた。なぜならダイナミックレンジが一番広いと聞いたことがあり、個人的にも気に入っていた。α7S IIIやFX3の場合は、元々S-Cinetoneで撮影できるので、肌色のきれいさや編集での処理の楽さを考えてS-Cinetoneはすごく良いと思う。

質問受付は終了。

今回紹介したFX3などを実際にお試しされたい方には、全国5か所のαプラザ/ソニーストア店舗を案内。

ソニーストア銀座
ソニーストア札幌
ソニーストア名古屋
ソニーストア大阪
ソニーストア福岡天神
詳しくは「αプラザ」で検索。
αプラザは、これからカメラを始めたいという方から既にプロとして活動しているフォトグラファービデオグラファーまで、カメラに携わる全ての方の写真や映像の創作活動を支援する場となっている。商品の体験や購入の相談、購入後の撮影サポートとしてメンテナンスやカメラスクールの講座などあらゆるサービスを提供している。

今回紹介したZHIYUN社のカメラ用ジンバルWEEBILL 2 やCRANE M3も展示しているので、合わせてお試し可能。

今回紹介したFX3及びレンズは全国の量販店やソニーストア直営店、ソニーストアオンライン、eソニーショップなどで注文可能。

・ILME-FX3 \504,900円(税込)
・SEL1635Z \158,268円(税込)
・SEL24F14GM \197,593円(税込)
・SEL55F18Z \98,266円(税込)

最後に石田氏から視聴者へメッセージ

動画撮影というのは本当に楽しいものだと思っている。仕事でも趣味であっても、撮影から編集まで皆さんが楽しんでやられることが一番良いと思う。自分ではいつでも新しい表現を取り入れる努力をしており、固定観念を打ち破る表現というものはどんどんチャレンジしていきたいと思っているので、皆さんもいろいろ新しい表現にチャレンジしていただければ嬉しい。自身のYouTubeにもいろいろ情報を載せているので、動画制作に関して興味があればぜひチャンネル登録いただきたい。

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