α65で捉えたペットの表情 ペット撮影の第一線で活躍する写真家 小川晃代さんに、ペットの撮影をとおして“α65”の魅力を語ってもらった。

ペット撮影は、連写が基本。

70-200mm F2.8 G・1/1000秒・F4・ISO125・WBオート

今回、友だちのワンちゃんや猫カフェに行って猫ちゃんと遊びながら撮ってみたんですが、特にペットは動きの予測がつかないので、連写が基本になってきます。連写が速くないと、どうしてもペットのいい表情を逃してしまうので、連写の速い“α65”は使っていて本当にいいなと思いました。

約10コマ/秒連写なら、1枚はいいのが撮れる。

70-200mm F2.8 G・1/400秒・F4・+0.3EV・ISO125・WBオート
70-200mm F2.8 G・1/1600秒・F4・ISO250・WBオート

普通の連写でも十分速いですが、10コマはかなり速いですね。撮っているとみんなびっくりします。特に走っているところは連写で何枚も撮らないと、ちょうどいい瞬間が撮れないんですよ。連写が遅いとか、連写のタイミングが合わないと、全部同じ足の動きになってしまうんですね。10コマ連写だと肉球が見えているものや飛び上がっている瞬間など、いろんなシーンが撮れるので、その中からいちばんいいものをセレクトできます。ペットの走るシーンを撮影するなら1秒間に7コマは欲しいですね。1秒で10コマ撮れる“α65”なら、1枚はいいのが撮れるのでうれしいですね。この前も教室の生徒さんで、3コマ連写のカメラで「愛犬が走っている素敵なシーンを撮影したい」と言われて、いろいろ試していたんですけど、ベストショットを撮るには成功率が低く大変でした。撮影のコツも大事なんですけど、カメラの連写性能もすごく大事なんですよね。連写が速くないと、撮りたいものも撮れないですから。

走る姿を撮りたいときは、とにかく連写すること。

70-200mm F2.8 G・1/400秒・F7.1・+0.3EV・ISO100・WBオート

ペットが走っているところの撮影は二人組でした方がよいですね。一人がワンちゃんを向こうへ連れて行って、こっちに走らせて、それを狙う感じですね。走ってくれないワンちゃんの場合は、いっしょに走ってあげます。フォーカスモードを「コンティニュアスAF」にして、あとはとにかく連写。真っ正面から走ってくるときは、ペットにピントを合わせて、はじめは半押しの状態で待って、ちょうどいい大きさやバランスになったところで連写で撮れるだけ撮るって感じですね。初心者の方は「とにかく撮らなきゃ」って思いがちで、ペットがまだ遠くにいるのに連写してしまい、ちょうどいい大きさのところで撮れなかったという場合もあるので、最初は待ってちょうどいい大きさになったら連写するのがおすすめですね。

追尾フォーカスなら、撮影に集中できる。

ペットは一瞬一瞬の表情がちがうので、それを逃さないためにも、ぜんぶ連写で撮影しています。私は今までたくさんのペットを撮影してきたので、たとえば仕草を見て、「次はこう動くな」と一歩早く対応できるのですけど、ペットはどうしても動いてしまうので、“α65”の「追尾フォーカス」で一回ロックしておくと、勝手にピントを合わせ続けてくれるので、撮影に集中できると思います。

写真家 小川 晃代

1980年 埼玉県生まれ。様々な動物資格を保持するペットのスペシャリスト、ペトグラファーの第一人者。野生動物写真家の前野やすし氏、ペット写真家の森田米雄氏に学びカメラマンとして独立。2006年 ペット専門のフォトスタジオ「ANIMAL LAGOON」を設立。現在は写真教室の講師をはじめ、著作や動物番組のディレクターとしても活躍中。