商品情報・ストアデジタル一眼カメラ α α Universe

写真家 福田 健太郎 氏 × α7R III
特集:この一台で、挑む。すべてに応える。

〜自然の息づかいまで表現するα7R IIIの解像力〜

α Universe editorial team

豊かな感性と鋭い視点で風景写真を撮り続けている写真家・福田健太郎氏。その場の空気感まで写し撮ることを信条とする彼が、α7R IIIで撮影に挑んだ。ここでは自身の自然との向き合い方をはじめ、α7R IIIで撮影した作品を見ながらカメラの魅力や活躍した機能についても語ってもらった。

福田 健太郎/写真家 1973年、埼玉県川口市生まれ。幼少期から自然に魅かれ、18歳から写真家を志す。写真専門学校卒業後、写真家 竹内敏信氏のアシスタントを経てフリーランスの写真家として活動を開始。日本を主なフィールドに、生命に溢れる自然の姿を見つめ続けている。写真集に『泉の森』、『春恋し-桜巡る旅-』など著書多数。公益社団法人 日本写真家協会会員。

まずは雑念を誘う日常から離れること。
心が解放されれば風景が応え、誘ってくれる

――福田さんはよく「自然に溶け込む」「自然と向き合う」ことが風景撮影では大切だと語っていますが、どのような気持ち、心構えで撮影に臨んでいるのですか? 自然の表層的な美しさは誰もが目で見ることができるので、撮影するのは簡単です。しかしさらに深く突き詰めた作品は、1泊や2泊の短期間でチャチャッと撮ることはできません。自然に溶け込むためには、まずは雑念を取り払うことが大切。例えば「鍵、閉めたかな?」とか「あの人に連絡しなくちゃ」とか。いわゆる「日常」を取り払う時間が必要です。雑念を取り払うところまで達した時、はじめて自然に溶け込むことができるのです。

そうすると水のせせらぎや風の音、動物の動きによるガサガサといった音などを敏感に感じられるようになってきます。緊張感がありながらも自分の心が解放された状態で自然を見つめると、違ったものが見えてくる。眼差しが細やかになるということですね。見えてくるものもあれば、風景が応えてくれるというか、誘って、魅せてくれるっていうこともあると思っています。

力強さや存在感など、自然の息づかいも伝えていくことが大切

――風景写真を撮る際、福田さんが意識していることはありますか? 風景はその美しさに目を奪われがちですが、自然のたくましさや存在感、息づかい、繰り返される自然の摂理などを表現することも大切だと思っています。僕の場合、自分自身の感情を風景に託して表そうという気持ちはありません。ストレートに自然の魅力や不思議を届けたいと思い、活動しています。 「真摯にまっすぐに自然を見つめ、自然と対峙する」というのが僕の撮影哲学です。そういった思いが常に心の中にありますから、小手先の技やフレーミングは二の次で、感動した被写体をストレートに捉えていきたいと考えています。見た瞬間に心を揺さぶれた風景は、何も考えずにわかりやすく撮るのが一番です。考えれば考えるほど被写体の強さは弱まってしまいますからね。

α7R III,FE 70-200mm F2.8 GM OSS 109mm,F4.5,1/4秒,ISO100

上の作品は大分県にある鬱蒼(うっそう)とした森の中の散策路にある木を写したものですが、これも見たままをストレートに表現した1枚です。本当は土をつかむべき木の根が、大きな岩をつかんでいる。たまたま種が岩の上に落ちてしまったのでしょう。手でつかむようにガッチリと岩をつかんでいる様子に、生命のたくましさを感じました。それをわかりやすく伝えるために、被写体をドーンと真ん中に据えました。 できるだけ鬱蒼とした森の雰囲気を出したかったので、クリエイティブスタイルは「ディープ」で撮影。「風景」ではコントラストが強くて緑が鮮やかになり、派手な印象になってしまうので、森の中の湿度が感じられるように仕上げました。さらに望遠レンズを使って背景を少しぼかしています。主題を浮き上がらせて、森の中で放っている存在感を強調できる距離を選びました。こういった繊細なぼけ味や立体感が得られるのもフルサイズ機ならではですね。

柱状節理の岩肌まで立体的かつリアルに。
高解像ならではの圧倒的な描写力に注目

――この柱状節理の岩肌も自然が創り出した造形美ですよね。

α7R III,FE 70-200mm F2.8 GM OSS 142mm,F9,6秒,ISO100

これはα7R IIIの優れた解像感があってこそ撮れた作品ですね。佐賀県の玄界灘で撮ったものですが、海面との境目に付着している小さな貝の一つ一つが数えられるぐらい鮮明に写っていますからね。

海面の近くを拡大すると、無数の貝が鮮明に写っていることがわかる。

レンズはFE 70-200mm F2.8 GM OSS を使用して、遠くから引き寄せる形で撮影しています。シャープに写し撮ることによって硬い岩場のディテールが惚れ惚れするぐらいリアルに再現できました。 撮影した時は曇り空だったのでフラットな光でしたが、やわらかな陰影の中でも岩壁をぐっと浮き上がらせてくれて、立体感も表現できたと思います。α7R IIIと「G Master」レンズの組み合わせで、画面の四隅までしっかりと描写できました。

感度を上げても安心の解像感。
質感を損なわず滑らかに仕上げられる

――暗い場所でのカメラの性能はいかがでしたか? 高感度域のISO3200で撮影した作品がありますので、それを見ながらお話しましょう。薄暗い場所での撮影でしたが、波紋の広がりや雫が浮き上がった水の粒を写したくて高感度で撮影しました。それでも水のやわらかさや滑らかさまでしっかり写し出してくれて。感度を上げても質感を大切にできるところがα7R IIIの強みですね。

α7R III,FE 16-35mm F2.8 GM 29mm,F2.8,1/1000秒,ISO3200

岩からポタポタと滲み出て落ちている雫を狙いました。長靴を履いて水面ギリギリにレンズを構え、「来るかな」と思ったときに連写を活用。α7R IIIは秒間10コマ撮れるので、こういう時にはとてもありがたい。雫が落ちる位置や雫への光の写り込みを計算しながら、かなりしつこく粘って200枚、300枚と撮った中でベストな1枚です。 粘って撮影するシーンではバッテリー性能も重要になってきます。その点でもα7R IIIなら安心です。バッテリー性能が第三世代になって飛躍的に進化しましたから。バッテリーの減りが早いと焦ったり、マメな電池交換が必要だったりすると煩わしいのですが、まったく気にならずに撮影に集中できました。僕の場合、バッテリーが2つあれば丸1日は安心です。

コントラストが強いシーンで実力を発揮。
黒つぶれしないダイナミックレンジの広さ

――下の作品は太陽の光がとても印象的ですね。 白飛びを抑えるために露出をコントロールしていますが、黒つぶれしている部分はまったくありません。明暗のコントラストが強い場面ですがダイナミックレンジが広いため、ハイライトからシャドウまで解像感豊かに写すことができました。この構図では暗部である岩場の面積が大きいので、黒つぶれしてしまうと全体がベタッとした印象になってしまいますが、α7R IIIならそんな心配も不要です。

α7R III,FE 24-70mm F2.8 GM 30mm,F8,1/20秒,ISO200

何度かこの場所を通って太陽の位置を計算し、朝に撮影しました。太陽の位置によっては光の筋が入らないので、谷の隙間に太陽がくる時間を狙って。イメージ通りの作品を撮るには、やはり事前リサーチは欠かせませんね。滝の水しぶきが煙のように舞っているところをスローシャッターで撮影し、滝の流れと光芒の美しさを感じられる1枚に仕上げています。

いち早くフルサイズミラーレス機に注力した
先見の明を持つソニーには多彩な強みがある

今、各社からフルサイズミラーレス機が登場しています。福田さんは今後、この業界はどのように進化していくと思いますか?

正直、使う側としては楽しくなりましたよね。それだけ選択肢が増えるわけですから。各メーカーがこぞってフルサイズミラーレス機をリリースしたことで業界全体が盛り上がっていますし。それぞれのカラーがより明確になってくるともっと楽しくなると思います。 しかし、ソニーは先見の明がありましたよね。2013年にいち早くフルサイズミラーレス機を発売して、5年も前から「時代はミラーレスに変わる」ということがわかっていた。カメラファンは「やっぱりこの時代が来たか」と今年になってやっと明確になったわけです。動き出しが早かった分、αはフルサイズ対応のEマウントレンズも相当数揃っています。カメラもレンズも使い手側がベストなものをチョイスできるのは、今のところはαだけですからね。 僕はフルサイズだけでなくロケ現場に持って行ってα6500も使っています。メインはα7R IIIですが、α6500の方が軽いですし、APS-Cの望遠を生かしたいときはα6500にフルサイズのレンズで臨む、という感じ。体力や撮影場所などに応じて同じ共通マウントなので機材を併用できるのは本当にありがたいことです。 ソニーの場合はRXなどのコンパクトカメラも含めて自分にあったものを選べるのも魅力です。ステップアップする時にも、操作性があまり変わらずにフルサイズ機まで使える、という安心感もありますし。状況や自分の撮影スタイルに応じてカメラを選ぶことができれば、自分のやりたい表現を突き詰めることができますから。 各メーカーからフルサイズミラーレス機が続々と登場する今、先頭を走り続けてきたαがどのように進化していくのか、今後も楽しみにしています。

記事で紹介された商品はこちら

ワンクリックアンケートにご協力ください

記事一覧
最新情報をお届け

αUniverseの公式Facebookページに「いいね!」をすると最新記事の情報を随時お知らせします。

閉じる