商品情報・ストア Feature RX100ダイアリー 暮らしの場所から vol.6 : 八田亨 陶芸作家 [後編]
 

2020.4.15

MY LIVING PLACE
RX100ダイアリー
暮らしの場所から

vol.6 : 八田亨
_陶芸作家
[後編]

陶芸作家の八田亨さんによる「RX100ダイアリー」の後編。ご自宅の工房での作業を経て、穴窯で本焼きをする日を迎えました。この穴窯も、八田さん自身で築き上げ、これまで手入れを重ねてきたもの。その中で燃え盛る炎は、撮り続けていても飽きることがなかったそうです。作品をつくり出すための、迷いのない手の動きを捉えた動画の美しさにも、目を奪われます。

DATE_2020.01.27 CAMERA_DSC-RX100M6
焦点距離:24.0mm シャッター速度:1/30秒 絞り値:f/3.2
露出補正:0ステップ ISO:ISO-1250 ホワイトバランス:自動
DATE_2020.01.28 CAMERA_DSC-RX100M6
焦点距離:24.0mm シャッター速度:1/30秒 絞り値:f/2.8
露出補正:0ステップ ISO:ISO-5000 ホワイトバランス:マニュアル

「ここからが穴窯で、本焼きをしているところです。まずは器を重ねたりしながら、窯詰めをしていきます。この窯詰めという作業はパズルみたいなもので、火をあまり通したくない場所には作品をたくさん密集させておくなど、窯の中の火の流れを想定しながら詰めていく。焼き上がりを左右する、とても大事な工程になります。400個を窯詰めしたら、300個くらいは作品として生かしたいところですが、いまだになかなか読めないですね。こうした実際には雑然とした場所も、モノクロで写してみるといい雰囲気に見えて面白かった。炎もすごくきれいに写って、ずっと撮っていたくなるくらい楽しかったです」

DATE_2020.01.28 CAMERA_DSC-RX100M6

写真も動画も、モノクロにすると印象が一変

DATE_2020.01.28 CAMERA_DSC-RX100M6
焦点距離:24.0mm シャッター速度:1/10秒 絞り値:f/4.0
露出補正:0ステップ ISO:ISO-6400 ホワイトバランス:自動

DATE_2020.01.29 CAMERA_DSC-RX100M6

DATE_2020.01.28 CAMERA_DSC-RX100M6
焦点距離:24.0mm シャッター速度:1/100秒 絞り値:f/2.8
露出補正:0ステップ ISO:ISO-125 ホワイトバランス:自動
DATE_2020.01.28 CAMERA_DSC-RX100M6
焦点距離:24.0mm シャッター速度:1/30秒 絞り値:f/4.0
露出補正:0ステップ ISO:ISO-5000 ホワイトバランス:自動

「穴窯では雑木の薪をくべて、高温を維持しながら焚いていきます。もうひとりのスタッフと作業をしていて、このときは朝の5時くらいに僕が交代して焚き続けました。本焼きの作業全体としては、36時間ほどかかります。次の日の明け方を迎えたところも、きれいだったので撮ってみました。陶芸はこうして最後に、火や土をはじめとした自然の力に預ける。それでこそ、自分の作為から離れて、意識の外に飛び出したものが生まれることがあるのだと思います。僕の作品は自然任せなところがある、というと誤解を招くかもしれませんが(笑)。時おり、自分がつくったものではないのではないか、と感じる作品が生まれることがあって、そのときはすごくうれしい。自然の美しさを引き出せたものに、強く惹かれますね」

DATE_2020.01.28 CAMERA_DSC-RX100M6
焦点距離:24.0mm シャッター速度:1/13秒 絞り値:f/5.0
露出補正:0ステップ ISO:ISO-6400 ホワイトバランス:自動
DATE_2020.01.28 CAMERA_DSC-RX100M6
焦点距離:24.0mm シャッター速度:1/125秒 絞り値:f/2.8
露出補正:0ステップ ISO:ISO-125 ホワイトバランス:自動
DATE_2020.01.28 CAMERA_DSC-RX100M6
焦点距離:24.0mm シャッター速度:1/30秒 絞り値:f/5.0
露出補正:-1.0ステップ ISO:ISO-2000 ホワイトバランス:自動
DATE_2020.01.28 CAMERA_DSC-RX100M6
焦点距離:24.0mm シャッター速度:1/30秒 絞り値:f/4.5
露出補正:-0.7ステップ ISO:ISO-400 ホワイトバランス:自動
DATE_2020.02.02 CAMERA_DSC-RX100M7G
焦点距離:24.0mm シャッター速度:1/80秒 絞り値:f/3.5
露出補正:0ステップ ISO:ISO-100 ホワイトバランス:自動

DATE_2020.02.01 CAMERA_DSC-RX100M7G

「高台を削り出すところや、三島の模様を描くところは、RX100M7Gで付属している三脚グリップを使って固定して撮っています。フォーカスが追いかけてきて、この動画も本当にきれいだなと思いました。4Kの画質で、子どもの動画を撮るのも楽しい。長女がサッカーをやっているので、練習しているところを撮ってみましたが、さすがに難しかったな(笑)。自分の作品を手に持って撮るのも好きなのですが、三脚グリップを握って狙うと、手ブレがしにくい。写真でも動画でも、片手で簡単に狙いを定めることができて格段に扱いやすいし、グリップの上部についたシャッターボタンで撮れるのがすごく便利です。最近、二重跳びができるようになった二女は、連写でたくさん撮ってみました。RX100M7Gのほうはとくに、ピピッと素早くピントが合うことが、体感でわかりますね」

DATE_2020.02.05 CAMERA_DSC-RX100M7G

DATE_2020.02.03 CAMERA_DSC-RX100M7G

DATE_2020.02.04 CAMERA_DSC-RX100M7G
焦点距離:24.0mm シャッター速度:1/30秒 絞り値:f/2.8
露出補正:-1.0ステップ ISO:ISO-200 ホワイトバランス:自動

片手で撮るには、三脚グリップがとても便利

DATE_2020.02.06 CAMERA_DSC-RX100M7G
焦点距離:24.0mm シャッター速度:1/100秒 絞り値:f/2.8
露出補正:0ステップ ISO:ISO-100 ホワイトバランス:自動
DATE_2020.02.04 CAMERA_DSC-RX100M7G
焦点距離:24.0mm シャッター速度:1/30秒 絞り値:f/2.8
露出補正:-1.0ステップ ISO:ISO-160 ホワイトバランス:自動
DATE_2020.02.04 CAMERA_DSC-RX100M7G
焦点距離:24.0mm シャッター速度:1/30秒 絞り値:f/2.8
露出補正:0ステップ ISO:ISO-250 ホワイトバランス:自動

「黒い作品をどうしたらうまく撮れるのか、いろいろ試してみたけれど、もうちょっと練習が必要かな(笑)。『粉引』と総称される手法なのですが、僕は、黒い作品を『黒掛け』、白い作品を『白掛け』と呼んで、自分なりの意匠として確立したいと考えています。僕たちの世代の陶芸作家は、伝統的な手法だけにとらわれず、いままで見てきたものを個々に咀嚼して、作品に投影したものも多い。作品を買う側にも、作家の個性そのものを選んでいるような感触があるのではないでしょうか。仲間ともよく話すのですが、一個の器から生活が変わることって、本当にあるんですよね。器が替わると、食事が特別なものになる。花器があると、お花を買ってみようという気になる。そういう変化って、やっぱり楽しいですよ」

DATE_2020.02.01 CAMERA_DSC-RX100M7G
焦点距離:24.0mm シャッター速度:1/30秒 絞り値:f/3.5
露出補正:0ステップ ISO:ISO-1000 ホワイトバランス:自動
DATE_2020.01.30 CAMERA_DSC-RX100M6
焦点距離:47.0mm シャッター速度:1/50秒 絞り値:f/4.0
露出補正:0ステップ ISO:ISO-2500 ホワイトバランス:自動
DATE_2020.01.31 CAMERA_DSC-RX100M7G
焦点距離:24.0mm シャッター速度:1/30秒 絞り値:f/3.2
露出補正:0ステップ ISO:ISO-200 ホワイトバランス:自動

【RX100ダイアリー編集部より】 
ご家族のにぎやかな食卓にも、さまざまな色と形の器が並ぶ。普段の生活の中で、陶芸の器を自由に使ってみる楽しさが伝わってきました。実際に、八田さんの作品を手に包んでみると、野趣が瑞々しいほどであることがわかります。まさしく、土の持ち味が生きて、にじみ出ているようで、無為の美しさが備わっている。そうした作品が生まれるまでの一つひとつの過程に、どれほどの手仕事と時間が必要か。臨場感のある写真と動画で捉えていただきました。

DSC-RX100M6の商品情報はこちら

DSC-RX100M7Gの商品情報はこちら

RXシリーズ 商品一覧はこちら

※八田亨さんには、デジタルカメラ「DSC-RX100M6」と「DSC-RX100M7G」を使って撮影していただきました(インタビュー時の写真は除く)
※本ページに掲載している情報は2020年4月15日時点のものであり、予告なく変更される場合があります

PROFILE

八田亨(はった とおる) 陶芸作家。1977年生まれ。石川県出身。大学で環境デザインを学ぶなかで、陶芸に出合う。卒業後は大阪市此花区の「舞洲陶芸館」に勤務し、作品制作を続けるとともに、陶芸教室の講師も務める。2003年に独立し、2004年には穴窯を築き上げた。2009 年から堺市で開催しているクラフトフェア「灯しびとの集い」の創立メンバーであり、現在は会長を務める。富田林市に構えた工房で創作を続け、2020年も国内外のギャラリーなどで個展を予定している。

八田亨 オフィシャルホームページ
https://www.hattatoru.com

インスタグラム
https://www.instagram.com/toru_hatta/

Edit by EATer / Photography by Kiyotaka Hatanaka(UM)[interview] / Design by BROWN:DESIGN


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