商品情報・ストア Feature Hi-Res 10 songs vol.3 [後編] : ハイレゾ10曲
 

2017.9.13Hi-Res 10 songsvol.3 : 稲葉智美
[後編]
_ラジオDJ

ハイレゾで、聴きたかった10曲

ラジオDJ・稲葉智美さんによる「ハイレゾで、聴きたかった10曲」。後編は、ナビゲーターを務めるラジオ番組でかけた曲をはじめとして、稲葉さん自身が最近とくに注目しているアーティストの曲を紹介します。好きな一曲を手がかりに、音楽の聴き方も変わっていく。作り手たちが追い求めた音を鮮明に再現するハイレゾは、その楽しみの可能性を広げます。

「音が磨かれている。あらためて、曲のすごさが感じられた」

06/10

Cornelius
「Toner」

from 『Sensuous』

「初めてCDで聴いたときには、こんな音楽があるんだ、音楽ってこれでいいんだ、と衝撃的でした。moraのサイトを見てみると、当時のオリジナル録音の音質をそのまま、ついにハイレゾで聴くことができると紹介されていて。実際にCDとハイレゾとで聴き比べてみたのですが、もう『未来がきた!』というくらい(笑)、一つひとつの音が段違いにクリア。でも、2006年のリリース当時から、本来はこういう音だったわけですよね。まわりの景色に急にピントが合って、視界が一変するくらいの驚きがありました」

07/10

Laura Marling
「Always This Way」

from 『Semper Femina』

「個人的には、いまのところ今年のトップ10に入るアルバム。2016年に発表されたグラミー賞で、アラバマ・シェイクスが3部門の受賞を果たしましたが、その立役者であるブレイク・ミルズが本作をプロデュースしていて、今あるべきフォークの音が、すごく上手に作られていると思います。シンプルだからこそ、息遣いまで伝わってくる。そういうフォークならではの魅力が、新鮮に聴こえました。ハイレゾで、静かな曲を楽しむのもいいですね」

08/10

Nulbarich
「It's Who We Are」

from 『Who We Are』

「最近、私もラジオでかけていて、ぜひライブを見たい日本のアーティストです。じつは、去る4月に亡くなってしまった凄腕のマスタリング・エンジニア、トム・コインがこのEPアルバムを手がけていて。ラジオで流しても、とにかく映える曲なのですが、彼の功績も大きいのだろうと思います。ファンクやアシッドジャズの要素とともに、ハイレゾで聴いてみると、ダンスミュージック的なニュアンスも浮き彫りになって、あらためて今っぽい。なにしろ、めちゃくちゃ音がよくて、びっくりしました(笑)」

09/10

Kendrick Lamar
「Wesley's Theory
(feat. George Clinton, Thundercat)
from 『To Pimp A Butterfly』

「進化がめざましいヒップホップの中でも、重要な作品。ケンドリック・ラマーは、曲の構成力も圧倒的ですね。どんなサンプリングを取り入れ、どういうビートやトラックを使い、誰をゲストにフィーチャーして、何を伝えるのか。さまざまな要素から、曲のつくりが徹底的に練られている。この曲にも、ジョージ・クリントンやサンダーキャットが参加していて、ヘッドホンで聴くと、個々の生み出すグルーヴやリズムがしっかり味わえます。ハイレゾとヒップホップは予想以上に相性がよくて、もっと聴いてみたくなりました」

「作り手のこだわりを、ハイレゾで確かめるのも楽しい」

10/10

Ásgeir
「Here Comes The Wave In」

from 『Afterglow』

「前作のアルバムも好きでしたが、音の作りがさらに凝っていて、厚みがある。とくにヘッドホンのノイズキャンセリング機能を使うと、フワーッと音に包まれて、違う世界が降ってくるようでした。街の雑踏の中で聴いても、壮大な景色が浮かんで、澄んだ空気が蘇るというか。アイスランドの風土が育むものは、やはり大きいのだなと思います。フジロックにも来日していて、自然の中で彼の音楽が拡散していくのは、本当に気持ちよさそう。ハイレゾ音源をヘッドホンで聴きながら、一人でじっくり浸るのもいいですよね」

取材を終えて。ラジオでかける曲は、電車や自転車で移動しているときや、街を歩いているときに、思い浮かぶことが多いという稲葉さん。そうして選んだ曲が、生放送当日の天気に助けられることも少なくないそうです。どんより曇りの日にも、しとしと雨の降る日にも、気持ちにフィットする曲がある。それはまさしく、ラジオならではの魔法のような時間で、リスナーとの距離も親密に。だからこそ、自分が紹介する音楽には精一杯向き合いたい、と話してくれました。今回も、悩みに悩んだ末の10曲。ぜひハイレゾで、体験してください。(Hi-Res 10 songs編集部)

moraでのハイレゾ商品の試聴再生はAAC-LC 320kbpsとなります。
試聴再生は実際のハイレゾ音質とは異なります。

取材時にはハイレゾ対応のウォークマン「NW-A35」、ヘッドホン「MDR-1000X」で試聴しました。
本製品は生産を完了しました。同じシリーズの最新モデルはこちら

ウォークマン「NW-A45」についてはこちら

ヘッドホン「WH-1000XM2」についてはこちら

音楽配信サイト「mora」で配信されている曲の中から選曲をしています。

ハイレゾで聴く場合は「mora」で購入する必要があります。

本ページに掲載している情報は2017年9月13日現在の情報であり、予告なく変更される場合がございます。

PROFILE

稲葉智美(いなば ともみ) 1986年生まれ。茨城県出身。2002年、アメリカ・ネブラスカ州の公立高校に1年間留学。ブラスバンドやクワイアなど、音楽に没頭する日々を送る。2013年、J-WAVE主催のナビゲーター・オーディションで優秀賞を受賞。現在、J-WAVE「ZAPPA」(毎日早朝5:00〜6:00放送)で土曜日のナビゲーターを担当、JFN系列「スキマから聴こえてくるラジオ 〜平野啓一郎の“そろそろいい時間”〜」(毎月第2土曜日26:00〜27:00放送 ※一部の地域を除く)ではアシスタントを務める。東京メトロの各駅で配布しているフリーマガジン『メトロポリターナ』では、音楽コラムを連載中。

稲葉智美 公式ブログ 「日々帖」
http://inabatomomi.blogspot.jp/

Edit by EATer / Photography by Kiyotaka Hatanaka(UM) / Design by BROWN:DESIGN

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