法人のお客様[法人向け] カメラ 事例紹介 医療法人財団 宮津康生会 宮津武田病院 様

事例紹介

医療法人財団 宮津康生会
宮津武田病院 様

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ソニーのVLOGCAMを活用して
グループ病院間をつなぐオンライン診療を実施

動画撮影に特化したVlog用のカメラとして人気を呼んでいるソニーのVLOGCAM『ZV-1』。高画質・高機能と小型・軽量、取り回しの良さでさまざまなシーンで利用されているが、医療現場でも例外ではない。京都府下で8病院を展開する武田病院グループの一つである医療法人財団 宮津康生会 宮津武田病院では、ソニーのVLOGCAMと4Kブラビアを活用して、グループ病院間を結んだオンライン診療を始めた。その様子をレポートするとともに、ソニーの機器が選ばれた理由を追った。

目次

    医師の労力軽減を目指して
    オンライン診療にVLOGCAMを活用

     「おはようございます。お元気にされていますか」
    患者と付き添いの家族が診察室に設置されたソニーのカメラVLOGCAM『ZV-1』と4Kブラビア(43V型)の前に置かれた椅子に座ると、画面の向こうから十条武田リハビリテーション病院(京都市日南区)の濱川医師がにこやかに挨拶する。いつもの診察と同じように、自然と会話が始まった。
    「食欲はどうですか」「血圧はいかがですか」など、濱川医師は普段通りに問診を行なっていく。しばらくすると濱川医師は人差し指と小指でキツネの形をつくり、「この形、できますか。これが何の動物に見えますか」と画面を通して患者に質問。患者は画面を確認すると同じ形をつくり、目の前のVLOGCAMに向かって「キツネですか」と、和やかな雰囲気のなかで答えていた。

    VLOGCAMと4K高画質ブラビアによるオンライン診療の様子。鮮明な画像と聞き取りやすい音声が「いつもどおり」の診療を支える

    診察が行われているのは、京都府下で医療・保健・福祉(介護)の各事業を総合的に展開している武田病院グループの一つである宮津武田病院だ。同病院は府の北部地域に位置し、宮津市内で唯一の病院として病床数65床を備え、グループ病院間で連携をとりながら、人口減少や高齢化が進む地域住民の健康を支えている。

    同病院は京都市内から電車で2時間半近くかかる位置にあるため、京都市内のグループ病院から派遣される医師の時間的なロスや労力の負担が大きな課題だった。また、冬場は荒天で電車が止まり、医師が来られなくなることもあった。 そこで同病院では2021年の春から、ソニーの機器を活用してグループ病院間をつなぐ「オンライン診療」を始めた。
    実施しているのは老年内科の認知症・もの忘れ外来。月に1回、京都市内にある同じグループの医道会 十条武田リハビリテーション病院とオンラインでつなぎ、診察を行なっている。それぞれの診察室にあるのは、PCと接続したソニーの4Kブラビア。その画面の下には動画撮影に特化したソニーのカメラVLOGCAM『ZV-1』を設置。双方をWeb会議システムでつなぎ、医師と患者がお互いに相手を画面で確認し、話し合いながら診察できるようにしたのだ。

    撮影用カメラVLOGCAM『ZV-1』。固定時に三脚となるシューティンググリップを手持ちにすれば自由度の高い撮影ができる

    VLOGCAM『ZV-1』とは、ソニーがYouTubeなどの動画投稿サイトで自分の日常を発信する「Vlog」用に開発したカメラ。ソニーが培ってきた高画質・高機能はそのままに、軽量・小型化を実現している。大きなRECボタンやマイクなど初心者にもわかりやすいインターフェイスで、誰もが簡単に扱えることも特徴だ。

    コンパクトで高画質・高機能
    「いつもどおり」の診療を可能に

    十条武田リハビリテーション病院からオンラインで診療する医師の濱川 慶之 様

    医療法人財団 宮津康生会
    宮津武田病院 病院経営管理士
    事務長 岸本 真 様

    この「オンライン診療」を提案したのは、同外来を担当する医師の濱川 慶之 氏だ。十条武田リハビリテーション病院に勤務し、以前は週1回、患者が落ち着いてからは月2回ほど宮津武田病院まで足を運んでいた。

    宮津武田病院の事務長 岸本 真 氏は、「以前より濱川医師から、ITの力で通勤にかかる労力を軽減し、その分、より多くの患者さんを診たいという話がありました。そこへ新型コロナウイルス感染症の影響も重なり、月2回のうち1回をオンライン診療にしました」と語る。

    ソニーの機器を選択した理由について岸本氏は「患部などを確認する必要があるため、医療現場で使うモニターや撮影用カメラにはとりわけ高画質が求められます。モニターについては、すでにグループ本部の会議室でソニーの4Kブラビアを活用しており、その画質に対する高い評価が導入につながりました」と話す。
    一方、撮影用カメラについては、高画質・高機能の評判を知ったIT関連部署の勧めもあり、VLOGCAM『ZV-1』の発売後すぐに購入。手術の処置手順を動画で撮影し、マニュアルに残すなど、オンライン診療以外でも幅広く活用していた。
    使いやすさの一つとして挙げられるのが、重さが約294グラム(バッテリー、メモリーカードを含む)と軽くて機動性に優れていることだ。シューティンググリップを三脚としても使えるため、手元を撮影する際など、さまざまな用途で重宝しているという。 岸本氏は「シューティンググリップを持ったまま、親指1本で静止画・動画撮影やズームなどの基本的なカメラ操作ができるのでとても便利です」と、VLOGCAMの使い勝手の良さを強調する。
    認知症・もの忘れ外来の診療では患者との対話やコミュニケーションが重要になる。岸本氏は「今回のオンライン診療を導入して一番よかったのは、高齢の患者さんが『ふつう』に診察室に入り、目の前に先生がいるように『ふつう』に会話をしていることです」と、その効果を話す。これには、小型で目立たないというVLOGCAMのメリットも生かされているようだ。
    さらに、VLOGCAMは4Kに対応した美しい画質はもちろんのこと、本体には前方の音声をしっかりと捉える「指向性3カプセルマイク」も搭載している。これにより、患者の声がしっかりと聞き取れることも大きなポイントとなっている。

    費用対効果も高く
    さまざまなシーンでの活用に期待

    岸本氏は実際にVLOGCAMと4K高画質ブラビア活用するなかで、「導入コストとランニングコストもほとんどかからないため、費用対効果が高いことも見逃せません」と語る。
    この他、VLOGCAMにはカメラに近づけた対象物にピントを合わせる「商品レビュー用設定」や、ボタン一つで切り替えられる「背景ぼけ切り換え」など、動画を撮影するための豊富な機能がある。そのため、同病院では今後の展開について、皮膚科など外形的な患部から判断する分野でも、活用できるのではないかと考えている。
    岸本氏は最後に、「医師だけでなく、絶対数の少ない言語聴覚士や健康体操やリハビリなどの指導を行う健康運動指導士などの専門職にも、VLOGCAMとブラビアを活用したオンラインでの取り組みが考えられます」と、今後の可能性を示唆した。

    医療現場の声
    十条武田リハビリテーション病院
    医師 濱川 慶之 様

    診察ではコミュニケーションが大切なのでカメラの性能はとても大切です。導入前は画像が鮮明に見えるか心配でしたが、VLOGCAMの活用で患者さんの顔もきれいに映り、声もしっかりと聞き取れます。カメラを活用して遠隔で診察できるようになり、片道2時間半かかる通勤から解放されて、とても満足しています。

    宮津武田病院
    看護師 横川 美香 様

    VLOGCAMは小さくて目立たないので、患者さんや付き添いの方が診察室に入られても、特に緊張される様子はありません。患者さんはまるで目の前に先生がいるように自然とカメラに向かって話しています。私たち医療関係者の誰にでも扱いやすいので、オンライン診療以外でもさまざまな場面で活用できます。

    使用機材紹介

    デジタルカメラ VLOGCAM
    ZV-1/ZV-1G

    商品情報

    ※デジタルカメラ VLOGCAMサイトにリンクします

    ※本ページ内の記事・画像は2021年10月に行った取材を基に作成しています。

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